【ヒューリスティクス】とは?3種類のヒューリスティクスとその対策

“オオタニ”
今回のテーマはヒューリスティクスです

 

ヒューリスティクスとは、過去の経験から生まれた思考の近道のことです。

 

たとえば

「辛いカレー」が食べたいと思った時に「ハウス食品」のジャワカレーを自然と手にしてしまったり、シャンプーを買う時に自然と「花王」のサクセスを選択したりしています。

 

これらのことはすべてヒューリスティクスによるものです。そこで今回は3種類のヒューリスティクスを営業に応用するための方法についてお伝えしていこうと思います。

 

なぜヒューリスティクスが起こるのか?

答えは、脳のエネルギーを節約するためです。

 

たとえば

あなたは歯を磨くということを無意識のうちに行っていますよね?

 

「歯を磨かないと気持ち悪いなぁ〜」、「うわ、今日も歯を磨かないといけないのかぁ〜」なんて意識的に思考しないですよね?

 

なぜなら

すべてのものごとに対して「思考」していたら脳がバーストしてしまうからです。デューク大学の研究によると我々の行動の45%は無意識によるものだそうです。

 

つまり

半分は思考していないということになるのです。さらにいうのであれば、半分のことを無意識に行わないと脳が耐えられないということにもなりますね。

 

したがって

脳は重要なところに意識を使えるようにするために常にエネルギーの節約をしているということですね。そのためにもヒューリスティクスがなければならないのです。

 

「速さ」と「正確さ」のトレードオフ

脳のエネルギーを節約してくれるヒューリスティクスですが、実は弱点もあります。それは「正確さ」を犠牲にしているところです。

 

つまり

ヒューリスティクスは何かを決断したりする時の「速さ」に重きを置きます。だから「速さ」を尊重し過ぎるあまりに「正確さ」を犠牲にしてしまうのです。

 

たとえば

人は接触回数が多くなればなるほど、その人に対して信頼を寄せるようになります。これはザイアンス効果というヒューリスティクスの中の1つなのですが、何度も会っているからといって本当にその人が良い人かどうかはわからないですよね?

 

詐欺師はこれを知っているから、何度も接触回数を増やして最終的にまがい物を売りつけるのです。「何度も会っているからこの人は信用できるし大丈夫か!」と思考の近道をしてしまうからこのような被害にあってしまうのです。

 

したがって

ヒューリスティクスは「正確さ」を犠牲にしてしまうところがあるということも理解していただければと思います。

 

3種類のヒューリスティクス

かなりヒューリスティクスについての理解は深まってきたのではないでしょうか?

 

「脳のエネルギーの節約」「『速さ』と『正確さ』のトレードオフ」という2点を理解していただければヒューリスティクスへの理解は90%以上あると思って大丈夫です。

 

では

次にこのヒューリスティクスを営業に応用するための方法についてお伝えしていこうと思います。今回ここでお伝えするヒューリスティクスは3種類です。

 

  1. 代表性ヒューリスティクス
  2. 利用可能性ヒューリスティクス
  3. 係留ヒューリスティクス

 

⑴代表性ヒューリスティクス

シャンプー=花王のサクセス

パソコン=アップル

「〇〇と言えば、××〜〜」というように過去の経験からの連想ゲームのような状態になっている思考の近道を代表性ヒューリスティクスといいます。

 

これはヒューリスティクスの中でも一番よく起こるもので、特にエネルギーの節約に一役買っています。

 

代表性ヒューリスティクスの対策

「営業マン」という単語を見てあなたはどのようなイメージを持ちますか?

 

きっとこれを見ているあなたは何かしらの販売に携わっていると思いますので、そこまでマイナスなイメージはないかもしれませんね。

 

しかし

世間一般で見たらどのような印象を持っていると思いますか?「詐欺師みたい」「よくしゃべる」「強引に売りつける」などのネガティブな印象を持つ人が多くいます。

 

つまり

世間が持つ「営業マン」に対するヒューリスティクスはネガティブなものなのです。そこで営業マンはどのようにしてお客さまの抱くヒューリスティクスを変えれば良いのでしょうか?

 

もちろん強引に変えようなんて思わないでくださいね。「私は怪しいものではありません!」とか「営業マンは問題解決するすばらいい仕事なのです!」なんて言ったら余計に引かれてしまいます。

 

営業マンに対するネガティブなラベルを剥がす方法は「話を聴く」です。これよりも最強なものはありません。

 

人は話を聴いてもらいたい生き物です。さらに人には自己重要感というものがあります。自分を大切に思いたいというみんなが持っている欲求です。

 

この自己重要感を話を聴きながら満たしていくのです。「そうなんですね!」「それってどういうことですか?」「素敵ですね!」というように話をしっかり聴いていると人は大切にされていると思います。

 

そこで営業マンに対するイメージが一気に変わるのです。

 

お客さま
営業マンってもっとベラベラ話す人だと思ってたわ。オオタニさんはしっかり人の話を聴いてくれるから嬉しいよ。
“オオタニ”
そのように言っていただけて嬉しいです。

 

⑵利用可能性ヒューリスティクス

想像しやすいもの=現実に起こりやすい

接触回数が多い=好感度が上がる

「宝くじ」で1億円が当たる確率は1/1000万です。実はこれって「雷に打たれる確率」と一緒だって知ってましたか?

 

つまり

宝くじで1億円が当たる可能性はほとんど無いに等しいのです。しかし宝くじで1億円を当てようとする人たちが後を絶ちません。それはなぜでしょうか?

 

CMの効果です!視聴者に対して、宝くじで1億円が当たった後に理想的な姿を想像させることで「もしかしたら当たるかも!」を引き出しているのです。

 

単純接触効果(ザイアンス効果)

これも利用可能性ヒューリスティクスの一種なのですが、人は接触した回数が多ければ多いほど対象物に対して好感を抱くようになります。

 

1回目に会った人よりも、2回目に会った人の方が安心できますよね?

 

あるアメリカの実験で、同じくらい魅力的な男性4名の写真を大学のクラスメートに見せました。4名とも写真を見た学生たちと同じクラスなのですが、

  • Aくん、出席回数0回
  • Bくん、出席回数5回
  • Cくん、出席回数10回
  • Dくん、出席回数20回

 

学生たちは、どの男性に対して一番好感を寄せたと思いますか?

 

正解は「Dくん」です。ちなみにこれは「サボるような人に好感が持てない」というような感情が起こらないようにしっかり配慮を行った実験でした。

 

したがって

接触回数が増えれば触れるほど、その人に対して好感を抱くようになるということが分かります。

 

利用可能性ヒューリスティクスを利用する

利用可能性ヒューリスティクスには、想像しやすいものに対しては、現実に起こりやすいと思い込んでしまうということ。もう一つに接触回数を増やすことで、好意レベルが上がるということに触れました。

 

ここでは相手の利用可能性ヒューリスティクスを利用して営業で契約率を高める2つの方法についてお伝えしようと思います。

 

1つ目は

プレゼン資料に画像を入れるという方法です。資料に文字ばかりを入れる人がいますが、これは非常に勿体無いですね。セミナーの資料でも同様のことが言えます。

 

プレゼン資料内に想像をかきたたせることができる画像を入れるようにすると、実際に起こっていることだと思わせることができるし、好感度も上げることができるようになるのです。

 

2つ目は

商談を小分けにするという方法です。1回目よりも2回目の方が好感度は上がります。2回目よりも3回目の方がさらに好感度を上げることができるようになるので、会う頻度を増やしていくようにしましょう。

 

ちなみに

オンライン集客をされている方であれば、しっかりとした情報発信を心がけるようにしましょう。LINE@、メルマガでの定期的な情報発信は接触回数に繋がります。

 

⑶係留ヒューリスティクス

弊社の商品は50万円です。(高い・・・)

競合は100万円ですが、弊社では50万円です。(安い!)

これはコントラストの効果ともいわれている心理的法則です。先に与えられた情報を基準にして、後から来た情報を判断してしまうという効果ですね。

 

マサチューセッツ工科大学の研究である実験を行いました。

 

学生に自分の社会保険番号の下二桁を書いてもらいます。そのあとになんの情報も伝えずにチョコレートとワインに値段をつけてもらったのです。

 

すると面白い結果が起きたのです。下二桁の番号が大きい人(99とか88)は、下二桁が小さい人(12とか23)よりもチョコレートとワインに60〜120%も高い値段付けをしたのです。

 

つまり

最初に受けた刺激につられて、チョコレートとワインの値段に差が出たということになります。

“オオタニ”
先行刺激の影響って恐ろしいですね。。。

 

係留ヒューリスティクスを利用する

係留ヒューリスティクスを利用するための方法はたった1つです。それは「先に自社商品よりも高い競合の値段を公開してから、自社の商品を公開する」ということです。

 

「弊社の商品は50万円です」と言われるよりも「競合では100万円で販売しているものを、弊社では50万円で販売しています」と言われた方が安いと感じますよね?

 

さらにこのような使い方もできます。

「弊社の商品は70万円でご提供させていただきます。でも、もしも本日ご決断していただけるようであれば50万円でご提供させていただきます!」

 

これは「即決価格の設定」です。もちろんこれは倫理的な方法で行ってください。あなたの商品にそれだけの価値があることをしっかり伝えた上での価格設定を行うようにしましょう。

 

まとめ

以上3つのヒューリスティクスについてまとめました。

 

今回は相手のヒューリスティクスを利用するための方法についてお伝えしましたが、これはあなたにも同じようなことが言えます。

 

あなたも普段ヒューリスティクスを使って思考の近道を行っているのです。間違ったヒューリスティクスが出た時にしっかりそれをコントロールできるようにもしておくと良いでしょう。

 

本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました!

 

ヒューリスティクス