自己開示の科学

“オオタニ”
本日のテーマは自己開示です!

自己開示は相手とラポール(信頼)を形成するのに非常に重要なスキルになります。

しかしなぜ自己開示が相手と深いラポールを形成するのに重要なのか理解できていますか?

これを理解しているだけで相手と戦略的にラポールを形成することができるようになりますので、ぜひマスターしていただければと思います。

自己開示が必要な理由とは?

ラポール形成

人間はある2つの矛盾を抱えて僕たちと会話をしています。その矛盾とは「話を聞いてほしい自分」「話をしたくない自分」です。

「え、どう言うこと?」って感じですよね。そこでこの2つの矛盾について詳しく解説していこうと思います。

 

人間は話を聞いてもらいたい

人間は話を聞いてもらいたいという欲求を持っています。脳科学的な解説をすると人間の脳は話すことで「快楽」になり聴くことで「苦痛」になるということが分かっています。

ある実験では人が自分のことについて・・・・・・・・・話している時の脳をスキャンして脳のどこの部分が活性化しているのかを調べました。

すると自分のことについて話をしている時、脳の「側坐核」という部分が活性化していたのです。「側坐核」はドーパミンと深く関わっている部分なのですが、ドーパミンとは脳の快楽ホルモンと呼ばれる神経伝達物質のことです。

つまり人は自分のことについて話すと「快楽」を感じることができるのです。

 

人間は初対面の人に自分の話をしたくない

初対面の人に対してベラベラ自分の弱みを打ち明けたり過去の失敗体験を公開したりはしません。なぜなら人間は初対面の相手に対して少なからず警戒心を持っているからです。

だから、相当社交的な人間ではない限り、基本的に人間は初めて会った人に対して懐疑の目を向けます。

つまり人は相手に自分の話をしたいにも関わらず、警戒心によって自分の話ができないという矛盾した状態にいるのです。

 

自己開示とは?

ラポール形成

先ほどの話をまとめると、人間には「話を聞いてほしい自分」「話をしたくない自分」という2つの矛盾した自己が存在します。自分について話すことが「快楽」であるにも関わらず、心の中では「この人に開示しても大丈夫かな?」という警戒心を持っているのです。

ではやっとこの2つの矛盾を一気に解消するための方法をお伝えしていこうと思います。

その矛盾を解消する方法こそが「自己開示」なのです。こちらが先に⑴自分の情報を開示することで、⑵相手も自らの情報を開示してくれるようになります。そして、その先に⑶ラポール形成が起こるという仕組みですね。

では次になぜ自己開示をするとそれが最終的にラポール形成に繋がるのかについてラポール形成の3ステップを使ってお伝えしていこうと思います。

ラポール形成の3ステップ

ラポール形成

ステップ1:自己開示

きっと今までの内容をしっかり理解していただけているのであれば、もう自己開示の重要性については理解していただけていると思います。

しかしここである疑問にぶち当たっているのではないでしょうか?それは「どんな情報を自己開示すればいいの?」という疑問です。自己開示といっても、自分のことを何でもかんでも開示すれば良いというわけではありません。

そこで今から社会心理学者ゲイリー・ウッド氏による古典的な研究を使って効果的な自己開示のネタ10選についてお伝えしていこうと思います。

※分かりにくいものに関しては解説を入れています

①:お金と健康に関する心配事

②:自分がイライラしてしまうこと

⑧の怒ってしまうことと混乱してしまうと思うのですが、イライラしてしまうこととは「公憤」のことです。たとえば、今の政治や貧困問題、社会問題などの一時的な感情に支配されない憤りになります。

③:人生で幸福になれること

④:自分が改善したいこと

⑤:自分の夢や目標や願望

⑥:自分の性生活に関すること

自分の性生活に関することとは、いわゆる下ネタです。これは諸刃の剣と言っても良いネタです。相手からこの話を振られたらそれに乗ることは重要ではありますが、こちらから仕掛けると引かれる可能性もありますので、あまり得策ではないように思います。

⑦:自分の弱点やマイナス面

これが自己開示において一番重要な要素になります。「弱さ」が出せる人間は相手から「強い」と評価されます。一方ことさらに「強さ」をひけらかす人間は相手から「弱い」と評価されるのです。

だから営業ではマウントポジションを取ろうと自慢話ばかりする人がいますが、それは返って自分の「弱さ」を露呈させることになりますので気をつけるようにして下さい。

⑧:怒ってしまうこと

②のイライラしてしまうことと混乱してしまうと思うのですが、怒ってしまうこととは「私憤」のことです。たとえば、「人混みが嫌なんですよね」「人の話を聞かない人が嫌なんですよね」など一時的な感情によるものです。

⑨:自分の趣味や興味

⑩:恥ずかしかったこと・罪悪感を覚えたこと

 

ステップ2:返報性の原理

返報性の原理とは、何かを与えられたらそのお返しをしなければならないと思う心理法則です。さらにこれは好意レベルに関係なく起こるということを心理学者のデニス・リーガン氏が明らかにしてくれています。

自己開示はいわば「与える行為」です。つまり⑴こちらから自己開示をすることで⑵相手も自己開示してくれるようになるのです。

先ほど10種類の自己開示をお伝えしましたが、その要素を意識して相手から引き出したい情報を先に開示することで、相手にその情報を開示させることができるようになるのです。

たとえば、あなたが相手から⑼趣味を聞きたいと思っているのであれば、下記のように自己開示を行います。

“オオタニ”
僕の趣味は読書なのですが、〇〇さんは何か趣味はありますか?

このように自分が聞きたい内容を先にこちらから開示することで、返報性の原理が生じて相手もその情報を開示してくれるようになるのです。

ステップ3:認知的不協和

認知的不協和とは、2つの矛盾する認知を同時に抱えていて不快な状態です。これは心理学者のレオン・フェスティンガー氏により発見された心理法則です。

たとえばあなたが喫煙者だとします。そんな中、テレビで「喫煙は身体に悪い」という事実を改めて確認させられたのです。するとあなたの脳は2つの矛盾する認知を抱えます。

  • A:喫煙をしている自分
  • B:喫煙は身体に悪いという情報

これら2つのことは矛盾していますよね?だから脳はこれらの矛盾を無意識のうちに・・・・・・・解消しようとするのです。これを認知的不協和の解消と呼びます。

ではこれをどのように解消していくのかを見ていきましょう。

たとえば、なかなか禁煙ができない人はA:喫煙をしている自分を守るために、B:喫煙は身体に悪いという情報を否定します。「どうせすぐに死ぬわけではないし〜」「1年後に止めれば問題ないし〜」などと自分を正当化するようになるのです。

つまり自分の自己重要感を守るために今現状の行動を正当化して、それ以外の情報を否定するのです。※人間は誰しも自分を大切に思いたいという欲求(自己重要感)を持っています

そのためなら、いかに矛盾の無い正当なことでも自分の都合の良いように解釈を変えてしまうのです。もしも認知的不協和についてさらに詳しく知りたいという方はこちらの記事を参照してください

 

ではこの認知的不協和を使ってどのように相手から信頼を獲得することができるのでしょうか?

その方法は相手からプライベートな情報を引き出すことです。ここで言うプライベートな情報とは、普通の人には言えないちょっとヘビーな話題です。

ではプライベートな情報を引き出すことでどのように信頼を得ることができるのでしょうか?2つの矛盾する異なる認知について整理していきましょう。

  • C:あなたのことを警戒している(初対面だから)
  • D:プライベートな情報を出している(返報性の原理により)

 

ではこのような状態で相手はどのようにしてこの矛盾する2つの認知を解消しようとするのでしょうか?

このケースだと、D:プライベートな情報を出しているという自分を守るために、C:あなたのことを警戒しているという認知を捻じ曲げようとします。つまり、「この人を信頼しているから、これだけプライベートな情報を出しているんだ!」と脳が勝手に解釈するのです。

 

まとめ

【メインチャンネル】の登録はこちら!
↓↓↓

 

マインドマップのダウンロードはこちら

 

ステップ1:自己開示をする

ステップ2:返報性の原理が生じる

ステップ3:認知的不協和を解消する

これら3つのステップで相手と深いラポール形成を行うことができるようになるのです。

かなり難しいように思いますが、あなたが意識するべきところはステップ1だけです。なぜならステップ2〜3に関してはあなたが自己開示したことによって自然と生じる心理だからです。

だからまずは相手に開示して欲しいことをこちら側が先に開示します。すると自然と返報性の原理が生じて、あなたに情報を開示してくれます。これを継続的に行うことで最終的に認知的不協和が解消されて、あなたのことを信頼するのです。

ぜひこの記事で自己開示を完全にマスターして、今日からの商談に活かしていただければと思います!本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました!

ラポール形成
有料note
科学の営業塾
科学のビジネスサロン