エビングハウスの忘却曲線とは|記憶力UPの法則

エビングハウスの忘却曲線とは、人の時間経過と記憶保持率を曲線上にした概念のことです。

受験勉強などで「私はなんて頭が悪いんだ…」と自分を責めた経験はありませんか?

そんな時、「私は勉強しても意味がないんだ…」と勉強へのやる気が低下してしまいますよね…

しかし、そもそも人間は「忘れる生き物」です。

なので、忘れること自体は、全く問題ありません。

でも、同じ人間であるにも関わらず、「記憶力がいい人」と「記憶力が悪い人」が生まれてしまうのは、一体なぜなのでしょうか?

というわけで本日は、

本日のテーマ
  1. エビングハウスの忘却曲線とは
  2. エビングハウスの忘却曲線の誤解
  3. エビングハウスの忘却曲線を記憶に活用する方法

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

エビングハウスの忘却曲線とは

エビングハウスの忘却曲線

人の時間経過と記憶保持率を曲線上にした概念

押さえておくべき数字
  • 20分後→42%のことを忘れる
  • 1時間後→56%のことを忘れる
  • 1日後→74%のことを忘れる

実験:ヘルマン・エビングハウス

エビングハウスの忘却曲線は、19世期にドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウス氏により提唱されました。

実験内容

被験者に、「子音・母音・子音」からなる無意味なアルファベットの羅列を暗記させます。

たとえば、「r・e・l」「b・u・w」「h・i・q」などですね

これを日本語に置き換えると、「ふ・え・か」「み・あ・き」「ち・い・そ」みたいな感じ。

実験の結果

実験の結果、時間の経過と記憶保持率が上記のようになりました。

なので、我々がよく見る上記の曲線は、エビングハウスの実験により導き出されたこの数字を参考にしているということですね

エビングハウスの忘却曲線の誤解

ここからは、エビングハウスの忘却曲線をさらに深掘りしていこうと思います。

矛盾:エビングハウスの忘却曲線

少し考えてもらいたいのですが、

「買い物リスト」「感動した映画」は同じように、20分後には42%忘れさられ、1時間後には56%忘れさられてしまうのでしょうか?

そんなことないですよね?

もちろん、記憶する対象や記憶する時の感情により、忘却率に差が出ることはあります。

ただ、エビングハウスの忘却曲線は、ちょっと矛盾している点があるのも否めません。

エビングハウスの忘却曲線と節約率

結論、エビングハウスの忘却曲線は、「記憶保持率」を表した概念ではなく、「節約率」を表したものなのです。

「最初の記憶にかかった時間・回数」と「2回目、3回目の記憶にかかった時間・回数」の割合のことを指します

例:単語を暗記する

節約率の方程式

「2回目に記憶にかかった回数・時間」 ÷ 「1回目に記憶にかかった回数・時間」

たとえば、「エビングハウスの忘却曲線」という単語を覚える時、1回目には10分かかったとする。

しかし、2回目には5分で覚えることができました。

すると、節約率は50%となりということですね。

本当のエビングハウスの忘却曲線

上記の図がエビングハウスの忘却曲線を正しく表したものになります。

つまり
  • 20分後に復習すると、記憶にかかる負担が1回目の42%
  • 1時間後に復習すると、記憶にかかる負担が1回目の56%
  • 1日後に復習すると、記憶にかかる負担が1回目の74%

つまり、「1回目の学習」と「2回目の学習」との間に開きがあると、それだけ記憶するのに労力がかかるということですね。

エビングハウスの忘却曲線と脳

では、ここからはエビングハウスの忘却曲線と記憶の関係についてさらに詳しく解説していこうと思います。

2種類の記憶

記憶には大きく分けて2つに分けることができます。

2種類の記憶
  • 短期記憶
  • 長期記憶

短期記憶

たとえば

電話番号買い物リストを記憶する行為は短期記憶にあたります

長期記憶

たとえば

“恐怖を抱いたこと”“繰り返し行ったこと”などは長期記憶にあたります

エビングハウスの実験は…

エビングハウスが行った実験は、「短期記憶」に注目したものでした。

なので、短期記憶と長期記憶の節約率は同じではないということを理解しておいてください。

海馬

脳の大脳辺縁系の中には、「記憶の司令塔」と呼ばれる海馬が存在します。

海馬の働き

海馬は、必要な情報とそうでない情報を振り分けてくれる役割があるのですが、

必要な情報であれば、大脳皮質という長期記憶に関連した脳に保存され、不必要な情報は海馬から捨てられます。

つまり、今回のエビングハウの実験は、無意味なアルファベットをいちど海馬に保存させ、必要か不必要かを振り分ける段階の話なのです。

なので、たとえば、衝撃的で楽しい映画(長期記憶)などは、1日、2日経ったとしても、覚えているので今回の実験の対象外なわけです。

ゆえに、エビングハウスが行った実験は、大脳皮質に保存された長期記憶ではなく、海馬に保存された短期記憶の実験であると言えるでしょう。

情動記憶は強化されやすい

われわれの脳は、感情を伴う情報は記憶に強化されやすくなっています。

なぜなら、感情が伴う情報は、生存戦略と非常に深い関係があるからです。

例:シマウマとライオン

たとえば、あるシマウマが初めてライオンに襲われたとする。

シマウマは恐怖を感じ、必死で逃げ流のですが、幸いなことになんとか逃げ切れたとします。

そして、これ以降「ライオン=命を奪う怖い対象」ということが長期的に記憶されるので、ライオンらしき対象が見えれば、すぐに逃げ出せるようになるのです。

ここでは「恐怖」について触れましたが、

このように、「喜・怒・哀・楽」などの感情が伴うものは、本能的に記憶に強化されやすいということが分かりますね。

エビングハウスの忘却曲線と記憶の強化

では、どうすれば物事を効率よく記憶できるようになるのでしょうか?

結論:忘れる→復習

忘れてから、時間を空けて復習するようにしましょう。

そうすることで、記憶の節約率を高めることができます。

例:歴史の勉強

たとえば、「織田信長」という単語を覚える時、

エビングハウスの忘却曲線によると、1日後に復習すれば、それを再記憶する労力は74%です。

しかし、それをさらに復習すれば、その労力をさらに節約することができます。

これを繰り返すことで、最終的に長期記憶に保存させることができるようになるのです。

でも、どれくらいの頻度で復習すればいいの??…

メソッド:「2×2の法則」

2×2の法則

2日後、2週間後、2ヶ月後に復習することで、記憶に強化されやすくなるという法則

このように、復習する時は「2」という数字を参考にして復習するようにしましょう。

ポイント:忘れて、思いだせ!

実は、“忘れること”って記憶において非常に大切なことなんですよね。

なぜなら、我々の脳は、“思い出そうとすること”によって記憶に強化されるからです。

つまり、忘れることで「思い出そう!」とする力を強化することができるのです。

例:歴史の勉強

たとえば、「織田信長」という単語を忘れてしまった時に、「なんだっけ〜あの武将〜」と思い出そうとする時ってありますよね?

実は、この思い出そうとする行為が記憶には最適なのです。

なので、分からない時に、すぐに解答を見てしまうのはNG

なので、「2×2の法則」を使って、「忘れる→思い出す」という最高の循環を作っていきましょう。

おすすめ図書:進化する勉強法

まとめ:エビングハウスの忘却曲線

では最後にまとめましょう。

本日は、

本日のテーマ
  1. エビングハウスの忘却曲線とは
  2. エビングハウスの忘却曲線の真実
  3. エビングハウスの忘却曲線を記憶に活用する方法

というテーマでブログを執筆しました。

そもそも人間は忘れる生き物です。

なので、今まで「なんて頭が悪いんだ…」と感じていたのであれば、気に病むことはありません。

それよりも、人間の脳にピッタリの記憶の方法を学び、すぐにそれを実行するようにしましょう。

もしも、その他の記憶の方法について知りたいという方は、下記の記事なども参考にしてもらえればと思います。

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