会社でロープレを実施しているけど、営業マンの成果がなかなか出ない…
こんな悩みを抱えていないでしょうか?
きっと営業職・接客業であれば、ほとんどの会社はロープレを導入しているでしょう。
しかし、ロープレを導入している会社の多くは、間違ったロープレをしており、コスト(時間・お金・労力)を無駄にしていることがほとんどです。
そこで今回は、
- ロープレとは
- ロープレの種類
- ロープレの目的
- ロープレのメリット
- ロープレで成果をあげる7つのコツ
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
営業ロープレとは
「ロールプレイング(roll playing)」の略で、「roll(役割)」を「playing(演じる)」という意味合いがあります
※多くの場合、「営業マン役」と「お客様役」に分かれることが多いですね
これを繰り返すことで、様々なメリットを享受することができます。
営業ロープレの種類
- ケース型ロールプレイング
- グループロールプレイング
- 問題解決型ロールプレイング
- モデリング型ロールプレイング
これら4つのロープレは組み合わせることができますので、メリットに応じて組み合わせるようにしましょう。
種類1:ケース型ロールプレイング
営業プロセスごとに分けたり、具体的に顧客を設定するロープレ
メリット
メリットとしては、フレームワークの早期習得が可能になります。
たとえば、「ヒアリングの『SPIN話法』を習得しましょう!」とこれを繰り返すことで、営業の型を吸収することができます。
もうひとつのメリットは、リアルに近いロープレができます。
たとえば、顧客の「年収、年齢、性別、住まい、家族構成、問題」などを具体的に設定することで、緊張感のあるロープレ ができたりします。
種類2:グループ型ロールプレイング
グループに分かれて、役割を交代しながら行うロープレ
※多くの場合、「営業マン役」と「お客様役」に分けれて行います
メリット
メリットとしては、お客様の立場になって考えることができます。
というのも、グループ型ロールプレイングでは、自分もお客様の立場を経験することになるからです。
だから、お客様の嫌がることを避けたり、逆に喜ばれることを積極的に行ったりすることができるようになります。
種類3:問題解決型ロールプレイング
失注した商談を再現したロープレ
たとえば、「ヒアリングからプレゼンテーションへ移行する方法がわからなかった…」という問題を抱えた営業マンがいた際には、これを基にロープレを行ったりします。
メリット
メリットとしては、同じ失敗を起こしにくくなります。
同じ失敗を何度も繰り返していては、無駄な商談が増えてしまうので、問題解決型ロールプレイングによりそれを防ぐことができます。
種類4:モデリング型ロールプレイング
営業ができる人のロープレをそのままの形で模倣するロープレ
メリット
メリットとしては、新人営業マンが、高速で売れる営業マンになれる可能性が高まるところです。
たとえば、すでに売れている営業マンの営業トークやフレームワークをそのまま真似することで、素早く売れる営業マンになれます。
もちろん、「スランプに陥っている営業マン」・「さらに上を目指す営業マン」にとっても非常に効果的なロープレと言えるでしょう。
営業ロープレの目的
- 営業トークの習得
- フレームワークの習得
目的1:営業トークの習得
営業では、決まった場面で、決まった営業トークをしなければならないことが多々あります。
例:即決トーク
たとえば、プレゼンテーション前に、下記のトークをぶつけることで、契約率を高めることができます。
もしも、内容にご納得していただけましたら、この場でご決断していただく形でもよろしいでしょうか?
これを事前にロープレしておくことで、実際にその場面に遭遇した時に、落ち着いてスムーズにこの営業トークをぶつけることができるようになります。
ロープレでマスターしておくべき営業トークはこちら
目的2:フレームワークの習得
営業には、様々なフレームワーク(型)存在します。
例:SPIN話法
たとえば、「ヒアリング」で使われる「SPIN話法」というフレームワークを知っているでしょうか?
- 状況質問(situation)
↓ - 問題質問(problem)
↓ - 示唆質問(implication)
↓ - 解決質問(need-payoff)
たとえば、新卒で入社した営業マンが、ロープレすることなく本番に臨んだ場合、
「あれ?次は何を質問するんだっけ?…」と頭が混乱してしまい、なかなか契約を取ることができなくなってしまいます。
しかし、事前にロープレを繰り返しておけば、無意識レベルでフレームワークを使いこなすことができるようになるので、
心にも余裕が生まれ、それが契約率を向上させることに繋がるのです。
ロープレでマスターするべきフレームワークはこちら
営業ロープレのメリット
- 早く営業に慣れる
- 課題を抽出できる
- ノウハウを共有できる
メリット1:早く営業に慣れる
特に新卒の営業マンであれば、必ずロープレに参加するようにしましょう。
なぜなら、事前に営業の雰囲気に触れておくことが、本番での緊張感を緩和させることができるからです。
たとえば、ロープレなしでいきなり本番に臨んでも、大きな失敗をしたり、自信を失ってしまうことがあります。
なので、営業未経験であればあるほど、積極的にロープレに参加するようにしましょう。
メリット2:課題を抽出できる
ロープレをすることで、売れない要因を見つけることができるようになります。
- 普通の会話に仕方に問題があるのか?
- ヒアリングの順番を間違えているのか?
- 提案の仕方に問題があるのか?
なので、営業に伸び悩んでいる方は、絶対にロープレをするようにしましょう。
メリット3:ノウハウを共有できる
売れている人たちのロープレを観察することで、それを自分の営業に活かすことができることがあります。
- 〇〇先輩の〜なところを商談で使ってみよう!
- 〇〇先輩と比べて、〜なところができていなかったな!
上記のように成果をあげる上でポジティブな発見があったりします。
営業ロープレを成功させる7つのコツ
- テーマを決める
- 顧客を設定する
- 3人1組になる
- フィードバックをする
- 動画を撮影する
- レアケースのロープレはやらない
- 途中で止めない
コツ1:テーマを決める
テーマとは、営業プロセスのことです。
- 信頼
↓ - ヒアリング
↓ - プレゼンテーション
↓ - クロージング
ロープレは、一気に全てのプロセスを行うのではなく、部分部分で行うようにしましょう。
なぜなら、全てのプロセスを通しでやってしまうと、それだけ時間がかかりますし、頭が混乱してしまうからです。
たとえば、「今日は顧客がお金で反論してきた時の反論処理をロープレをしましょう!」みたいな感じで行う感じです。
(これはクロージングのプロセスになります)
コツ2:顧客を設定する
見込み顧客を具体的に設定しましょう。
なぜなら、設定によって営業マンの提案が全く違ってくるからです。
設定すべき内容としては、「年収、年齢、性別、住まい、家族構成、問題」など様々です。
これらを細かく設定することで、より質の高いロープレを行うことができるようになります。
(※「BtoC」と「BtoB」では設定する内容は異なることがあります)
このような、想定購入客のことをマーケティング用語で「ペルソナ」といいます。
ペルソナの詳細はこちら
ペルソナの作り方やマーケティングでの活用方法を解説【→成功事例も紹介】
コツ3:3人1組になる
ロープレは、「営業マン役」「お客様役」「オブザーバー(観察者)」の3人1組で行うことがオススメです。
「営業マン役」の「goodポイント」や「より良くした方がいいポイント」を観察する人のこと
なぜなら、「お客様役」は、「お客様役」に徹することに集中しているので、「営業マン役」をしっかり評価することができないからです。
なので、より質の高いフィードバックが得られる環境にするのであれば、3人1組が理想となります。
ポイント
「営業マン役」は、「オブザーバー(観察者)」に観察してもらいたい箇所を事前に伝えておくのもアリです。
たとえば、「よく真顔になってしまうことがあるから、真顔になってたらカウントしておいて!」みたいな感じで。
このように、自分が少し気になっているところを、事前に伝えておくようにしましょう。
ただ、あまりにも多すぎると「オブザーバー(観察者)」もしっかり観察・評価ができなくなってしまうので、多くでも3つまでにしておくように。
コツ4:フィードバックをする
フィードバックとは、改善ポイントを与えることだと考えてください。
これは先ほど説明した「オブザーバー(観察者)」の役割になります。
改善ポイントの伝え方
結論、goodポイントとgood moreポイントを伝えるようにしましょう。
つまり、「〜がよかった!」と「〜するとよりよくなる!」という伝え方ですね。
中には、「〜がダメだった!」と伝える人がいるのですが、これはNGですね。
なぜなら、これだとショックを受けてしまうことにもなりますし、ロープレ中も「営業マン役」が「ダメ出しされないようにしないと!」という無駄な緊張感を持ってしまいます。
なので、フィードバックは必ず上記2つの方法で伝えるようにしましょうね。
コツ5:動画を撮影する
自分のロープレは必ず動画に残すようにしましょう。
なぜなら、自分視点からも観察できるようにするためです。
もちろん、オブザーバー(観察者)の意見も大切ですが、「営業マン役」である自分の視点も大切になります。
たとえば、「笑顔に気をつけていたのに、やっぱり真顔のことが多かったな!」みたいな。
つまり、自分でも気をつけているところがあるはずなので、それを客観的に観察することは非常に大切なことなのです。
コツ6:レアケースのロープレはやらない
滅多にないレアケースのロープレはしないようにしましょう。
なぜなら、ロープレの目的はあくまでも、営業の基礎をインストールするためだからです。
つまり、レアケースのロープレを繰り返したとしても、次にそれを使う機会は滅多にないので、無駄な時間を過ごすことになるのです。
仮に、レアケースの商談に遭遇したとしても、
ロープレで基礎的なことが染み込んでいれば、それを応用してレアケースにも対応することができるようになるので問題なしです。
コツ7:途中でやめない
ロープレが始まったら、途中で投げ出さないでください。
たまに、「ちょっと間違えちゃった〜」とおちゃらける人がいるのですが、そんなこと本番の商談でやらないですよね?
つまり、ロープレは本番さながらでやる必要があるのです。
さらに、ロープレが中途半端だと、フィードバックも中途半端なものになるので、いつまで経っても営業力を改善することができません。
確かに、ロープレは、知っている者同士で行うことが多いので、なかなか本番と同じように行うことは難しいですが、意識するようにしてくださいね。
一人でもできる営業ロープレとは
では、ここからは3人1組でなかったとしても、一人自宅でできるロープレ法について解説します。
- 営業トークの暗記
- 普段使うフレームワーク
一人ロープレ1:営業トークの暗記
気づいた方もいると思うのですが、実は、営業トークは自宅でも暗記することが可能です。
※わざわざ3人1組になる必要はありません
結論:繰り返しアウトプット
なぜなら、人間の脳は、何度も繰り返しアウトプットした情報が記憶に強化されやすい、という性質があるからです。
たとえば、「水・金・地・火・木・土・天・海・冥〜」ってどうやって覚えましたか?
きっと、何度も繰り返しアウトプットしたから覚えたのではないでしょうか。
つまり、覚えたい営業トークがあったら、それをひたすら唱えるだけで記憶することができるのです。
例:即決トーク
たとえば、前述した“即決トーク”という営業トークを覚えてみましょうか。
もしも、内容にご納得していただけましたら、この場でご決断していただく形でもよろしいでしょうか?
とりあえず、これを20回音読してみてください。
それでもダメだったら、もう10回。
どうですか?もう反射的にアウトプットできるようになっていますよね?
一人ロープレ2:普段使うフレームワーク
普段使うフレームワークとは、主にコミュニケーションで使うフレームワークになります。
例:PREP(プレップ)法
たとえば、「PREP(プレップ)法」はどうでしょうか?
これは、説得力を高める話し方の型になります。
- 主張
↓ - 理由
↓ - 具体例
↓ - 主張
さて、話を元に戻しましょう。
このような、普段からでも使うフレームワークは、わざわざ会社に集まってロープレをする必要はありません。
なので、こういった普段使うフレームワークに関しては、友達、恋人、家族と話す時も意識するようにしましょう。
フレームワークの習得は難しい…
話し方を新しくインストールするのはそう簡単なことではありません。
なぜなら、今のあなたの話し方は長年使われ続けて習慣化されてしまっているからです。
つまり、無意識にその話し方になってしまっているのです。
しかし、新しいフレームワークを何度も繰り返しているうちに、それが習慣化され、無意識レベルで使いこなすことができるようになります。
なので、フレームワークを習得する際は、「根気強く!」を忘れないでください。
まとめ:営業ロールプレイング
では最後にまとめましょう。
本日は、
- ロープレとは
- ロープレの種類
- ロープレの目的
- ロープレのメリット
- ロープレで成果をあげる7つのコツ
というテーマでブログを執筆しました。
ロールプレイングは、営業で成果をあげる上でに非常に大切なものです。
なので、まだ会社で導入されていないのであれば、すぐにでも導入するようにしましょう。