チャレンジが怖い…
失敗が怖い…
こんな悩みを持っていないでしょうか?
オータニも、以前はチャレンジや失敗に恐怖を感じるタイプの人間でした。
だから、心の中で「これやりたい!」と思ったとしても、なかなか行動することができませんでした。
しかし、あるものを高めることで、ブログやYouTubeなどのメディアにチャレンジし、失敗にも恐怖しなくなったのです。
それが今回のテーマである自己効力感だったのです。
しかし、そもそも自己効力感とは一体なんなのでしょうか?
というわけで本日は、
- 自己効力感とは
- 自己効力感の高め方
- 自己効力感と自己肯定感の違い
- 3種類の自己効力感
- 自己効力感を構成する4つの要素
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
自己効力感とは
「自分にはできる!」という感情
自己効力感の提唱者
自己効力感は、1997年にカナダの心理学者アルバート・バンデューラ氏が論文『社会的学習理論』の中で提唱しました。
もしも、自己効力感について詳しく知りたい方は、バンデューラ著の『激動社会の中の自己効力』を参考にしてください。
社会的学習理論とは
アルバート・バンデューラ氏を一躍有名にしたのが『社会的学習理論』です。
『社会的学習理論』とは、“人間は他者の行動を見るだけで学習する”という理論になります。
この理論は、当時かなり画期的な理論だとされていました。
というのも、今までは“人は自分が直接経験したことからしか学習できない”と考えられていたからです。
ボボ人形の実験
1963年に、バンデューラは3~5歳の子供を対象に実験を行いました。
まずは、彼らを4つのグループに分けます。
大人がビニール人形に攻撃する姿を直接見せる
大人がビニール人形を攻撃する姿を映像を通して見せる
乱暴な黒猫がビニール人形を攻撃するテレビアニメの映像を見せる
何も見せない
そして、それを見た子供たちがどのように人形を扱うか? を観察したのです。
実験の結果
- 約80点
- 約90点
- 約100点
- 約55点
※男児の方が女児よりも攻撃性が強いということも同時に分かりました
実験の結果、人はモデリング(観察学習)をすることができるということが分かりました。
自己効力感と社会的学習理論
バンデューラ氏は、ボボ人形の実験から『社会的学習理論』を体系化して、人の行動要因を下記の3つにまとめました。
- 先行要因
- 結果要因
- 認知的要因
行動要因1:先行要因
生理的・情緒的な要因のこと
もっと簡単に言うと、「体調」や「やる気」に関わるもの。
- 今日は体調がいい!(生理的)
- なんかやる気が出ない…(情緒的)
行動要因2:結果要因
過去の成功・失敗による要因のこと
(※他者の成功体験でもOK)
- (憧れの〇〇さんがYouTubeで上手くいっているから)YouTubeにチャレンジしてみよう!
- (過去にブログで成果を出せなかったから…)YouTubeは止めておこう…
行動要因3:認知的要因
その行動への捉え方による要因のこと
「犬」に対して「可愛い」「怖い」など様々な捉え方がありますよね?
このように、我々は、あらゆる対象を主観的に評価しています。
- (お金を稼ぐことは楽しいから!)起業しよう!
- (お金を稼ぐことは悪いことだから…)起業は止めておこう…
効力予期と結果予期
先ほど、人には3つの行動要因があると説明しました。
- 先行要因
- 結果要因
- 認知的要因
実は、①の先行要因はさらに下記の2つに分けることができます。
- 効力予期
- 結果予期
では、それぞれを「10キロ痩せる!」という目標に関する具体例を紹介しますね。
効力予期
ある結果を叶えるための行動が上手くできると期待すること
たとえば、「10キロ痩せるために、毎日30分ウォーキングできる!」というのは効力予期に当たります。
結果予期
ある結果を叶えることができると期待すること
たとえば、「絶対に10キロ痩せることができる!」という結果を叶えることができる思うのは結果予期に当たります。
このように、「結果予期」も「効力予期」も目標達成には欠かすことができないものだということが分かりますね。
自己効力感と効力予期
「結果予期」と「効力予期」の中でバンデューラが特に注目したのが「効力予期」でした。
実は、この「効力予期」の研究を進めていくうちに生まれたのが「自己効力感」なんです。
まとめると、「自己効力感」を高めることができれば、
「効力予期」が強化され、続いて「結果予期」も強化され、最終的に目標達成率を高めることができるのです。
- 自己効力感UP
↓ - 効力予期UP
↓ - 10キロ痩せるために、毎日30分ウォーキングできる!
↓ - 結果予期UP
↓ - 絶対に10キロ痩せる!
自己効力感と自己肯定感の違い
自己効力感の話をすると、必ず出てくるのが“自己肯定感”です。
これらは似ているようで、全くの別物なので、これ以降でしっかり理解していきましょう。
自己肯定感とは
ありのまま自分を受け入れる感情
※反対語は、「自己否定感」になります
自己肯定感と失敗
自己肯定感が高い人は、「失敗に強い」という特徴があります。
なぜなら、失敗したとしても、「それは“自分の価値”の問題ではない!」と考えることができるからです。
世の中には、本来は能力の問題であるのにも関わらず、それを価値の問題にしてしまう人たちが多々います。
例.テストの問題を間違える
たとえば、「テスト問題を間違える」という出来事があったとする。
これは“自分の価値”が低いからなのでしょうか?
違いますよね?これはあくまでも“能力”の問題です。
つまり、しっかり勉強すれば、克服することが可能なのです。
しかし、自己肯定感が低い人は、その原因を“自分の価値”のせいにして「私は何をやってもダメなんだ…」と思い込んでしまうわけです。
自己効力感と自己肯定感の関係
自己肯定感と自己効力感には、正の相関関係があると言えるでしょう。
Aが上昇すると、Bも上昇するという関係のこと
つまり、こういうことです。
- 自己肯定感が高い→自己効力感も高い
- 自己肯定感が低い→自己効力感も低い
たとえば、自分のことをありのまま受け入れることができていないのに(自己肯定感↓)、「私にはできる!」と感じる(自己効力感↑)ことってできそうですか?
ちょっと考えにくいですよね?
つまり、自己肯定感は自己効力感の土台となる概念であり、自己肯定感を高めることで、一緒に自己効力感も高めることができるのです。
自己肯定感の高め方についてはこちら
自己肯定感とは|自己肯定感が低い人の5つの特徴と高める7つの方法
3種類の自己効力感
自己効力感は3つにカテゴライズすることができます。
- 自己統制的自己効力感
- 社会的自己効力感
- 学業的自己効力感
自己効力感が高いからといって、どんな領域に対しても「私ならできる!」と思えるわけではありません。
たとえば、「勉強には自信があるけど、スポーツはちょっと…」なんてことありますよね?
種類1:自己統制的自己効力感
自分の行動をコントロールできるという感情のこと
自己統制的自己効力感が高いと、いろいろなことにチャレンジしたり、失敗したとしてもすぐに立ち直ることができます。
※一般的な自己効力感とは、この自己統制的自己効力感のことをさします
種類2:社会的自己効力感
人間関係に関する自己効力感のこと
もっと簡単に説明すると、「この人と仲良くできる!」という感情のことですね。
社会的自己効力感が高いと、他者と積極的に関われるようになり、幸福を得やすくなります。
なぜなら、全ての幸福の源泉は人間関係の中にあるからです。
これは、アドラー心理学の『対人関係論』という理論になります。
対人関係論の詳細についてはこちら
種類3:学業的自己効力感
学習に関する自己効力感のこと
もっと簡単に説明すると、「自分なら理解できる!」という感情のことですね。
学業的自己効力感が高い人は、物事を積極的に理解しようとします。
学業的自己効力感が高いと、「内発的動機付け」も高まるので、能動的に学習するようになります。
自発的に沸き起こる能動的な動機のこと
実際、学業的自己効力感が高い学生は、親に「勉強しなさい!」と言われなくても、進んで勉強する傾向にあり、学習への満足度が高いということがわかっています。
自己効力感を構成する4つの要素
自己効力感は、下記の4つの要素が複雑に絡み合って構成されています。
- 達成体験
- 社会的説得
- 代理体験
- 生理的情緒的状態
要素1:達成体験
「成功体験」こと
成功体験が多い人ほど、自己効力感が高いと言えるでしょう。
方法:成功体験を書き出す
自己効力感が低いと感じるのであれば、紙を取り出して今までの自分の成功体験を書き出してみましょう。
というのも、人間の脳は生存戦略上「成功体験」よりも「失敗体験」の方が記憶に強化されやすくできているからです。
なので、意図的に、今までの成功体験を思い出そうとしなければなりません。
どんなに些細なことでも大丈夫です。たとえば、こんな感じ。
- 小学生の時に、絵のコンテストで金賞を受賞した
- 小学6年生の時に、少林寺拳法で金メダルを受賞
- 中学2年生の時に、バレンタインを3つもらった
- オートマの運転免許を取得
- マニュアルの自動二輪の免許を取得
- ブログを370日連続で更新できた
- YouTubeのch登録者1万人達成
もっともっと書き出してもOKですよ。
ポイント
大切なことは、達成したことを書き出すこと。
そうしないと、「これは別に成功体験ではないよね?」と主観が入ってしまいます。
このように主観が入ってしまうと、全く書き出すことができないので、さらにショックを受けることになるので要注意。
要素2:社会的説得
他者からの励ましの言葉のこと
もっと簡単に言うと、「周りからのポジティブな言葉のこと」ですね。
方法.環境を変える
現在、周りからネガティブな言葉を浴びせられているのであれば、その環境からは撤退した方がいいでしょう。
なぜなら、ゴーレム効果が働くからです。
ネガティブな期待をされることで、ネガティブな結果になりやすくなるという心理現象
- 無理だよ!
- やめな!
- バカだな!
逆に、ポジティブな言葉を浴び続けることができているのであれば、あなたの自己効力感はどんどん上がっていきます。
なぜなら、ピグマリオン効果が働くからです。
ポジティブな期待をされることで、ポジティブな結果になりやすくなるという心理現象
- 行けるよ!
- どんどんチャレンジしな!
- 応援してるよ!
なので、自己効力感を高めたいのであれば、ポジティブな言葉を浴び続けることができる環境に行くようにしましょう。
要素3:代理体験
ロールモデルのこと
もっと簡単に言うと、「他者の成功体験のこと」ですね。
方法:ロールモデルを探す
すでに掲げる目標を達成している人をモデルにしましょう。
※オンラインサロンやYouTube、その他会員制のコミュニティーから探すのがオススメです
注意点
自分と境遇が似ている人をロールモデルにするようにしましょう。
たとえば、中学で同級生だった人が、副業で稼いでいたりすると「私にもできるかも!」と思えるようになりますよね?
なので、下記の要素が似ている人をロールモデルにするようにしましょう。
- 育ち
- ルックス
- 年収
- 年齢
- コンプレックス
自己肯定感が高い状態であれば問題ないのですが、多くの人は自己肯定感が高いわけではないと思いますので
要素4:生理的情緒的状態
体調、感情などのこと
たとえば、風邪を引いていてテンションが低い時は、行動する気にならないですよね?
つまり、生理的情緒的状態が悪いと、自己効力感も低下してしまうのです。
方法.体調に気をつける
日々の食事、睡眠、ストレスに気をつけるようにしましょう。
朝にGI値(食後血糖値の上昇度を示す指数)が高いものを食べると、眠くなるのでなるべくGI値が低い食べ物を摂取するようにしましょう
夜更かしなどをして脳内に溜まった睡眠物質(アデノシン)が除去仕切れないので、集中力が低下してしまうことになってしまいます
慢性的なストレスは脳の海馬(記憶の司令塔)の萎縮を招き、記憶力や集中力が低下したりもします
方法.やる気を高める
やる気を高めるには、ドーパミンを意識しましょう。
やる気を高める神経伝達物質のこと
ドーパミンは、下記の方法で分泌させることができます。
- 行動する
- マイルストーンを設ける
- ご褒美を与える
- 制限時間を設ける
ドーパミン仕事術についてはこちら
まとめ:自己効力感とは
では、最後にまとめましょう。
本日は、
- 自己効力感とは
- 自己効力感の高め方
- 自己効力感と自己肯定感の違い
- 3種類の自己効力感
- 自己効力感を構成する4つの要素
というテーマでブログを執筆しました。
自己効力感を高めることで、何事にもチャレンジすることができたり、失敗に挫けづらくなったりします。
つまり、自己効力感を高めることは、人生を豊にすることに繋がるわけです。
なので、「自己効力感が低いなぁ…」と感じているのであれば、この記事で紹介したワークに積極的に取り組んでいきましょう。