もっとやる気のある部下・子供を育てたい…
こんなことを思ったことはありませんか?
実際、オータニもコンサルタントとして、上記のようなことを感じることは多々あります。
しかし、世の中に存在する教育の多くは、彼らの勇気を挫くものばかり…
たとえば、メジャーなところで言うと、部下の失敗を怒鳴りつけるなど。
では、どうすれば活気あふれる能動的な部下を育てることができるようになるのでしょうか?
結論、「勇気づけ」をベースにした教育を心がけましょう!
しかし、「勇気づけって何?具体的に何をすればいいの?…」という感じですよね。
というわけで本日は、
- 勇気づけとは
- 勇気づけはなぜ必要なのか?
- 勇気づけと賞罰教育
- 勇気づけの方法
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
目次
「勇気づけ」とは
勇気を与えること
たとえば、子供が親に内緒で部屋の片付けをしてくれたとする。
では、この場合、どのようにして勇気づけをすればいいのでしょうか?
結論、子供に「ありがとう!」と伝えましょう。
これにより、子供は人生に立ち向かうために必要な「勇気」というエネルギーを得ることができるのです。
※ここでは、勇気づけのイメージをなんとなく理解してもらえればOK
「勇気づけ」の提唱者
「勇気づけ」は、オーストリアの精神科医、心理学者であるアルフレッド ・アドラーにより提唱されました。
これは、アドラー が創設したアドラー心理学の中のひとつの考え方になります。
アドラー心理学への理解を深めたい方はこちら
「勇気づけ」はなぜ必要なのか
では、ここからはやる気に満ちた人を育てるためになぜ「勇気づけ」が必要なのか?について解説していきます。
結論:「人生のタスク」に立ち向かうことができるから
人生を幸福に生きるための人間関係の課題のこと
※人生のタスクは、人生の課題とも言われます
人生のタスクの理解を深めよう
人生のタスクは、下記の3つで構成されています。
- 仕事のタスク
- 交友のタスク
- 愛のタスク
※難易度:(低い)仕事のタスク→交友のタスク→愛のタスク(高い)
我々は、幸福なる人生を生きる上で、上記3つの課題に立ち向かわなければなりません。
なぜなら、全ての悩み・幸福の源泉は人間関係の中にあるからです。
つまり、この3つの課題(関係)に立ち向かうことで、幸福を実感することができる。
もっと砕いて説明すると、我々は、人との関わりの中でしか幸福を実感することができないのです。
これを対人関係論といいます。
例:それぞれの悩み
しかし、とはいうものの、我々は人間関係の中で傷つくというのも事実。
つまり、人生の課題にたち向かうことで、幸福を実感するチャンスを手にすることができますが、それに伴い悩みが生まれるというリスクもあるのです。
たとえば、あなたも下記のような悩みを抱えた経験はないでしょうか?
- 仕事は好きだけど、社内の人間関係が悪い…
- 上司からのパワハラがひどい…
- 同僚からバカにされる…
- A君はいつも人の悪口を言うから面倒くさい…
- 友達からのお願いを断れない…
- 自分の意見を素直に言えない…
- 告白してふられたらどうしよう…
- 浮気されたが、許すべきなのか…
- 他の女の子に目移りしてしまう…
勇気が挫かれる…
このように、人生の課題の中で傷き続けた人たちは、最終的にそれを避けようと考えるようになります。
- 仕事で失敗するのが嫌だから、家に引きこもろう
- もう裏切られるのが嫌だから、友達を作るのはやめよう
- もう傷つきたくないから、恋人を作るのはやめよう
心のエネルギーを手に入れる!
人生のタスクに立ち向かうためにはどうすればいいの??
そこで大切なのが「勇気」なのです。
つまり、勇気を取り戻すことで、人生の課題へ立ち向かうことができるようになるのです。
イメージとしては、下記のような感じになります。
「勇気づけ」と「賞罰教育」
「褒める・罰する」の教育のこと
きっと多くの教育者は、賞罰による教育をしているかと思います。
しかし、アドラーはこの賞罰教育に警鐘を鳴らしていました。
その理由をこれ以降では、しっかり解説していきますね。
「勇気くじき」と「賞罰教育」
では、なぜアドラーは賞罰教育に警鐘を鳴らしていたのでしょうか?
結論、「賞罰教育」は、他者の勇気をくじく結果となってしまうからです。
つまり、「賞罰教育」によって、人生のタスクを乗り越えることができない人間を製造してしまうことになるのです。
しかし、なぜ「賞罰教育」は、勇気をくじく結果となってしまうのでしょうか?
罰する教育、褒める教育から、その理由をそれぞれ見ていきましょう。
罰する教育
まずは、イメージしやすい「罰する教育」から説明しましょう。
罰する教育とは、
- 〇〇をしたら、叱る
- 〇〇をしなかったら、叱る
といった教育のことです。
- 悪戯をしたら叱る!
- 宿題をやらなかったら叱る!
このような罰する教育により、「私は自分の力で何かを成し遂げる能力がない…」と勇気がくじかれてしまいます。
その結果、
- 罰せられないのであればやる!
- 罰せられるのであればやらない…
といった世界観(ライフスタイル)を持つようになります。
これがいわゆる「指示待ち人間」と言われる人たちです。
褒める教育
きっと「褒める教育もダメなの!?」と感じる人が大多数でしょう。
しかし、アドラー は褒める教育も勇気をくじく教育として強く批判していました。
なぜなら、褒めるという行為は「能力がある人が能力のない人にする評価」だからです。
これにより、褒める教育を受けた人は無意識の中で、「私には能力がないのだ…」と悟るのです。
つまり、勇気がくじかれてしまうのです。
その結果、
- 褒められるのであればやる!
- 褒められないのであればやらない!
という人間が完成してしまうというわけです。
- 母親から褒められるために、嫌いな勉強をする!
- 先生から褒められなければ、手伝わない…
- 友達から称賛されるために、テストで100点を目指す!
賞罰教育をまとめる
- 賞罰教育を受ける
↓ - 勇気がくじかれる
↓ - 人生のタスクに立ち向かうことができない
↓ - 幸福を感じることができない
「勇気づけ」をするには
どうすれば勇気に満ち溢れた人を育て上げることができるの??
- 感謝する
- 素直な気持ちを伝える
方法1:感謝する
感謝を寄せることで、他者に勇気を与えることができるようになります。
つまり、「罰するのでもなく、褒めるのでもない教育」をするのです。
感謝と褒めるの違い
この違いについて気になった人も多いでしょう。
これらの違いを結論からいうとこちら。
- 感謝=横の関係
- 褒める=縦の関係
たとえば、旦那が嫁のために掃除をしたとする。そして、嫁が旦那に向かって「偉いわねぇ〜」(褒める)といったとする。
どうですか?何か違和感がありますよね?
なぜなら、嫁は旦那を褒めているからです。
本来は「ありがとう〜」と感謝を寄せますよね?
つまり、「褒める」という行為は、能力がある人が能力のない人に与える評価なので、上記のようなケースだとおかしなことになります。
このように、「感謝すること」と「褒めること」は全く別物で、「勇気づけ」には、横の関係による感謝が大切だということが分かってもらえたでしょうか?
方法2:素直な気持ちを伝える
他にも、あなたの素直な気持ちを伝えることも勇気づけになります。
たとえば、「嬉しいよ!」など。
このように、「感謝」や「素直な気持ち」を伝えることにより、人は「私は価値ある存在なんだ!」と感じることができ、それが勇気づけとなるのです。
例:オータニの肌感
オータニは、アドラー心理学について学び、そしてコンサルタントとして教育をしていますが、その効果は絶大と言えます。
クライアントの多くは
- オータニからの指示がなくても行動する!
- 何事にもチャレンジする!
- 「自分には能力がある!」と感じることができている!
- 自分の人生を全力で生きている!
という勇気に満ち溢れた人たちばかりです。
なので、もしも「他者を勇気づけることができる教育者になりたい!」と思うのであれば、本気でアドラー心理学を学ぶことをオススメします。
まとめ:「勇気づけ」について
では最後にまとめましょう。
本日は、
- 勇気づけとは
- 勇気づけはなぜ必要なのか?
- 勇気づけと賞罰教育
- 勇気づけの方法
について解説してきました。
「勇気づけ」ができるようになることで、部下や生徒だけではなく、友達・恋人、その他多くの人たちの心に火を灯すことができるようになります。
それが、最終的にあなたの評価をあげ、人生は驚くほどに変化していくでしょう。