自分のこんな性格が嫌だ…
性格は変えられないからなぁ…
もっと明るい性格になりたい…
このような悩み・疑問を抱えていないでしょうか?
実際、現代では「性格は変えることができないものなので、自分の性格にあった仕事に就きましょう!」みたいな風潮もあったりします。
たとえば、『ビックアフィブ』『ストレングスファインダー』『動物占い』など、その人の本質を探るツールが世の中にはたくさん存在します。
つまり、我々は、生得的な「性格」というものに翻弄されながら生きていかなくてはならないという風潮があるわけです。
しかし、本当に性格は変えることはできないものなのでしょうか?
というわけで本日は、
- 性格の正体とは
- 性格は変えられるのか
- 性格を変えるための方法
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
目次
ライフスタイルとは:アドラー心理学
「性格」「世界観」「生き方」のこと
疑問:性格は変えられるのか?
結論、変えることは可能です。
なぜなら、後ほど詳しく解説しますが、性格とは特定の目的を達成するためにの手段だからです。
実際に、オータニの周りに自分の理想の性格を手にして、理想の生活を送っている人たちもたくさんいます。「昔は××な性格だったが、今は〇〇な性格になれた!」なんていう人たちが。
奴隷?主人?
たとえば、高校デビューして良くも悪くも性格が変わったなんて子はたくさんいますよね?
このように、性格は生得的に決まっているものではなく、再選択することができるものということが言えるのではないでようか?
我々は、生まれついての性格に翻弄される奴隷ではなく、性格を自由自在に選択し、それを使いこなす主人なのです。
「ライフスタイル」の提唱者
「ラフスタイル」は、オーストリアの精神科医、心理学者であるアルフレッド ・アドラーにより提唱されました。
これはアドラー が創設したアドラー心理学の中のひとつの考え方になります。
アドラー心理学の理解を深めたい方はこちら
「ライフスタイル」の意味
アドラー心理学では、「性格」のことを「ライフスタイル」と表現しています。
なぜなら、性格は自らが選択し、変えることができるものだからです。
本来のライフスタイルの意味
私たちは「ライフスタイル」をどのような意味合いで使うことがあるでしょうか?
きっと、「生活の仕方、生活様式」などの意味で使いますよね?
では、なぜアドラーは、あえて「性格」のことを「ライフスタイル」と表現したのか?
結論、「性格」は「生活様式」のように、いつでも選択し変容可能なものだからです。
たとえば、生活の仕方を変えようと思ったら、すぐに変えることができますよね?
つまり、アドラー は変容可能性というところに着目して、「性格」をあえて「ライフスタイル」と名付けたのです。
ライフスタイルと目的論
では、もう少しライフスタイルについて詳しくみていきましょう。
目的に沿ってライフスタイルを選択する
アドラーは「ライフスタイル」を選択可能だとしていますが、では我々は何を基準に「ライフスタイル」を選択しているのでしょうか?
結論、現在の目的によって選択しています。
目的論とは
人は現在の目的に沿って思考・行動しているという考え方
例:暗い性格の子供
実は、暗い性格を持つ子供は、生まれつき「暗い性格」というわけではありません。
どこかのタイミングで「暗い性格」というライフスタイルを意図的に選択したということがほとんど。
では、なぜわざわざ「暗い性格」を選択したのでしょうか?
多くの場合、「他者との関わりの中で傷つかないようにするため」ですね。
あえて「暗い性格」を選択することで、他者と積極的に関わらずに済むので、人間関係の中で傷つくことが極端に減るからです。
人と関わらない(目的)→暗い性格を選択する
ライフスタイルを構成する3要素
我々は、ライフスタイルを意図的に選択するわけですが、それにはある3つの要素が関係していると言われています。
- 自己概念
- 世界像
- 自己理想
これら3つの要素がお互いに影響し合いながら、ライフスタイルが選択されるのです。
自己概念
自分への意味づけのこと
- 自分のことを醜いと感じる
- 自分のことを美人だと感じる
- 自分は他者から好意を持たれていないと感じる
このように、自己概念によって、選択するライフスタイルが変わってきます。
たとえば、「自分は醜い…」という自己概念であれば「暗くなる」というライフスタイルを選択し、他者と関わらないようにしようとします。
世界像
世の中への意味づけのこと
- 世の中は、野蛮なところだ…
- 世の中は、平和なところだ!
- 人生とは、生まれながらにして決まっているのだ…
このように、世界像によって、選択するライフスタイルが変わってきます。
たとえば、「世の中は平和なところだ!」という世界像を持っている人は、世の中の人たちのポジティブなところばかりを見るライフスタイルを選択するでしょう。
一方、「世界は野蛮なところだ…」という世界像を持っている人は、世の中の人たちのネガティブなところばかりを見るライフスタイルを選択するでしょう。
自己理想
自分はどうあるべきか?というイメージのこと
- 私は優秀であるべきだ!
- 私は正義を守るべきだ!
- 私は人気者であるべきだ!
このように、自己理想によって、選択するライフスタイルが変わってきます。
たとえば、「私は人気者であるべきだ!」という自己理想の方は、他者から「嫌われたくない!」というようなライフスタイルを選択するようになるでしょう。
ライフスタイルと承認欲求:アドラー心理学
では、さらにライフスタイルについて詳しくみていきましょう。
疑問:なぜ認められたいのか?
「嫌われたくない!認められたい!」という欲求
しかし、なぜ我々は、「認められたい!」とか「嫌われたくない!」などと感じるのでしょうか?
結論、我々が、「承認欲求」という生得的欲求を持っているからです。
承認欲求=生存戦略
承認欲求は、今も昔も非常に大切な欲求と言えます。
なぜなら、もしも我々が承認欲求を持っていなかったら、人類は滅亡してしまうからです。
例:子供
たとえば、我々がまだ赤ちゃんの時は、他者の助けがないと何もできませんでした。
- 食事をとることも
- 上手く排泄することも
- 思った場所へ移動することも
何もかもが他者の助け無しでは達成することができませんでした。
承認欲求→注目してもらう
しかし、承認欲求によってそれらのことを間接的に可能にしました。
たとえば、大声で泣き叫ぶことで「お母さん助けて!」という合図を送り
- お母さんから母乳をもらう
- 排泄をしたらオムツを変えてもらう
- 興味を持った対象のところへ連れて行ってもらう
などのことができるようになったのです。
このように、承認欲求は、我々が子供時代に必要だった最強の欲求と言えるでしょう。
未だにそのライフスタイルを…
つまり、我々は生得的に「他者から嫌われたくない!他者から認められたい!」というライフスタイルを持っているわけです。
そして、このライフスタイルを大人になっても使い続けるようになります。
しかし、大人になったら、この子供時代のライフスタイルからは脱却しなければなりません。
なぜなら、このライフスタイルを持ち続けていると、自由を手放す、不幸な人生を歩み続けることになってしまうからです。
例:サッカーと勉強
たとえば、あなたは将来サッカー選手になりたいと思っていたとする。
しかし、お母さんは「サッカーなんていいから勉強しなさい!将来はいい大学に入って、優良企業に就職よ!」とあなたに伝えます。
この時に、「お母さんから嫌われたくない!」という承認欲求を持っていたら、多くの場合どうなると思いますか?
そうです。サッカーは諦めて、勉強をとります。お母さんから「嫌われないため!認められるため!」に必死で勉強をするでしょう。
承認欲求→不自由な人生
では質問です。あなたは自由な人生を送ることができているでしょうか?
答えは「NO」です。なぜなら、他者(母親)に自分の人生をコントロールされる人生を送っているから。
たとえるなら、他者から後ろのネジを巻かれないと動けない「ゼンマイ式の人形」と同じ人生を送っているわけです。
このように、承認欲求に縛られ続ける人生には、自分の人生はどこにもなく、他者の人生を生き続けることにつながるのです。
自由とは、他者から嫌われることである
これがアドラー心理学の結論です。
もしも、あなたが自由な人生を送りたいのであれば、他者から嫌われる勇気を持つ他ありません。
これは何を意味するのかというと、「自由」と「好かれること」はトレードオフの関係だと言えるでしょう。
自由を選択したいのであれば、好かれることは諦めましょう。好かれたいのであれば、自由になることは諦めましょう。
さて、あなたはどちらの人生を選択しますか?
ライフスタイルを再選択する:アドラー心理学
ライフスタイルを再選択するには、下記のステップが必要になります。
- 現ライフスタイルを選択している目的を知る
↓ - 「勇気づけ」をする
↓ - ライフスタイルを再選択する
手順1:現ライフスタイルを選択している目的を知る
たとえば、あなたが「暗い性格」から「社交的な明るい性格」を選択したいのであれば、まずは「暗い性格」を選択している目的を知りましょう。
この場合、「人との関わりで傷つかない!」という目的がほとんどですが。
では、その目的を持つようになったきっかけとはなんなのでしょうか?
- 小学生の時に、クラス全員の前で音読をして恥をかいた…
- 好きだった女の子にふられて人間不信になった…
- 小学生の時に、虐められた経験がトラウマになっている…
きっと多くの場合、きっかけは1つでしょう。
このように、我々は、下記のようなステップでライフスタイルを選択しています。
- 何かしらのきっかけに遭遇する(いじめ)
↓ - 目的を持つ(人と関わらない!)
↓ - 目的に見合ったライフスタイルを選択する(暗い性格)
なので、まずは「なぜ自分がそのライフスタイルを選択するようになったのか?」を分析していきましょう。
手順2:「勇気づけ」をする
勇気を与えること
「手順1」で今のライフスタイルを選択している理由に気づけたとしても、それを変えるだけの勇気がなければ実際に再選択することはできません。
勇気づけの方法
では、どうすれば勇気というエネルギーを手にすることができるのでしょうか?
結論、他者に貢献しましょう。
というのも、我々は、他者に貢献し、“感謝の言葉”や“素直な気持ち(「嬉しかったよ!」など)”を伝えられることで、幸福を実感することができるからです。
たとえば、上司から「いや〜〇〇クン、助かったよ!本当にありがとう!」などと言われたら、ものすごく良い気分になりませんか?
このように、我々は、他者から“感謝の言葉”や“素直な気持ち”を伝えられることで、所属する共同体での存在価値を実感(所属感)でき、それが幸福へと繋がるのです。
なので、まずは他者に貢献してみることからスタートしましょう。
勇気づけの詳細はこちら
手順3:ライフスタイルを再選択する
ライフスタイルを再選択する勇気が持てたら、思い切ってライフスタイルを再選択しましょう。
しかし、そんなこと言われても、ただ「よし!再選択するぞ!」というだけでは、意味がありませんよね。
ここで大切なことは、ライフスタイルを再選択する一歩として、理想のライフスタイルに見合った小さな行動を取ること。
例:社交的なライフスタイル
たとえば、「社交的なライフスタイル」になりたいのであれば、「会社内の同僚に自分から声をかけてみる」という感じですね。
まずは、1日1回という小さい行動でも大丈夫なので、これを毎日コツコツ繰り返していきましょう。
なぜなら、いきなり大きな行動から起こそうとすると、気が引けてしまい、いつまで経っても行動することができなくなるからです。
心理学:一貫性の原理
ある思考・行動をすると、それを継続しようとする原理のこと
小さな一歩を踏み出すことに成功し、その行動を繰り返すことで一貫性の原理が働きます。
たとえば、「歯を磨く、お風呂に入る、出社する」などは一貫性の原理による行動になります。
つまり、毎日1回でも自分から同僚に声をかけるという行動をし続けることで、その行動に慣れてき、最終的にはそれが当たり前レベルになっていくのです。
結果、あなたは「社交的な性格」を手にすることができるようになるでしょう。
- 小さな行動を繰り返す
↓ - 習慣化される
↓ - 理想のラフスタイルを手にする
まとめ:ライフスタイル
最後にまとめましょう。
本日は、
- 性格の正体とは
- 性格は変えられるのか
- 性格を変えるための方法
というテーマでブログを執筆しました。
「性格は変えられないものだ…」と勘違いしてしまい、性格に翻弄される人生を歩んでいる人は多くいることでしょう。
しかし、今回の記事を読んでもらえれば、性格は生得的なものではなく、後天的に変えることができるものだということに少しは気づいてもらえたのではないでしょうか?
もしも、あなたの望む性格を手に入れ、望む人生を歩みたいと思っているのであれば、ぜひこの記事を何度も繰り返し読んでいただければと思います。