ディドロ効果とは|買い揃えたくなる欲求を利用した心理学

ディドロ効果とは、メインアイテムと関連したサブアイテムも買い揃えたくなるという心理傾向のことです。

たとえば、高級ブランドGUCCIの財布を購入したら、服、洋服、ライターなどその他のアイテムもGUCCIにしたくなりませんか?

このように、我々には、メインアイテムと統一性・一貫性があるアイテムを揃えようとする傾向があります。

しかし、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?

というわけで本日は、

本日のテーマ
  1. ディドロ効果とは
  2. ディドロ効果はなぜ発動するのか
  3. ディドロ効果を営業に活用する方法
  4. ディドロ効果をマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

ディドロ効果とは

ディドロ効果

メインアイテムと関連したサブアイテムも買い揃えたくなるという心理傾向

ディドロ効果の由来

ディドロ効果は、18世期にフランスの思想家であるドゥニ・ディドロが由来となっていて、

彼が執筆したエッセイ『私の古いガウンを手放したことについての後悔』のストーリーを簡単に説明しますね。

ストーリー

ある日、みすぼらしい書斎で生活をしていたディドロは、友人から高級なガウンをプレゼントしてもらいました。

そして、ディドロは、古いガウンを捨てることにします。

暫くすると、ディドロは、自分の部屋にある家具や所持品と合わないと感じます。

新しい高級ガウンに合わせるために、イス・机・本棚・時計などを買い揃えることになりました。

その結果、高級な部屋にはなりましたが、お金がなくなって絶望することになった。。。

グラント・ククラッケン

このエッセイを元に、文化人類学者グラント・マクラッケン氏が、1988年に刊行した著書『文化と消費とシンボルと』の中で「ディドロ効果」と名付けました。

つまり、ディドロ効果を体験したのがドゥニ・ディドロさんで、それを名付けたのがグラント・マクラッケンさんということですね。

ディドロ効果の具体例

では、いくつか具体例をみていきましょう。

4つの事例
  1. Apple製品
  2. サイクリングを始める
  3. 節約思考
  4. 携帯ゲーム

例1:Apple製品

MacBook(Apple製品)を購入すると、それに付随する全ての商品をApple製品にしたくなりますよね?

たとえば、「iPhone」「Air Pods」「iPad」「Apple Watch」などですね。

例2:サイクリングを始める

サイクリング用の自転車を購入すると、その他のサイクリングのアイテムも揃えたくなってしまいます。

たとえば、ウエアー、サングラス、水筒、手袋などですね。

例3:節約思考

節約思考になると、お店などで節約関連のものばかりが目に入るようになります。

たとえば、節約グッズを揃えるようになったり、低価格の商品を好むようになったり、クーポン券にを頻繁に利用するようになったりすることがあります。

例4:携帯ゲーム

携帯ゲームをやる人だったら分かると思いますが、

たとえば、『パズドラ』でキャラクターをコンプリートするために、課金をしてでも買い揃えたいと思いますよね?

携帯ゲームにはよく「シリーズキャラクター」がありますが、これにより半永久的に課金してもらえる仕組みができています。

ディドロ効果はなぜ発動するのか

ハテナくん

でも、何で我々はサブアイテムを買い揃えたくなるの??

2つの心理学
  1. 一貫性の原理
  2. ツァイガルニク効果

原因1:一貫性の原理

一貫性の原理

特定の思考・行動をずっと取り続けようとする心理現象

>>一貫性の原理の詳細はこちら

例:Apple製品

たとえば、MacBookを購入したら、脳がそれと矛盾しない態度・行動をしようとします。

つまり、Apple製品と関連した「iPhone」「Air Pods」「iPad」「Apple Watch」などの商品・サービスを買い揃えようとするようになるのです。

原因2:ツァイガルニク効果

ツァイガルニク効果

未完了のものを、完了させたいと思う心理現象

>>ツァイガルニク効果の詳細はこちら

例:携帯ゲームのガチャ

たとえば、携帯ゲームなどのガチャはこれに当たります。

次々と新キャラクターが出たとしても、「コンプリートしたい!」という欲求により、どんどん課金してしまうんですよね。

これにより、携帯の請求額に目が飛び出した方も多いはずです。

ディドロ効果を営業に活用する方法

では、ここからはディドロ効果を営業に活用する方法について解説します。

方法:クロスセル

クロスセル

関連商品を販売する営業テクニック

>>クロスセルの詳細はこちら

例:洋服を販売する

たとえば、買い物客が1万円の服を購入することに決めたとする。

そしたら、それに続いて5,000円のスカートを提案するのです。

たとえば、「こちらのスカートと合わせていただくと、さらにお似合いですよ〜」みたいな感じですね。

ポイント①

顧客がメイン商品の購入決断をしてから、クロスセルをするようにしましょう。

たとえば、ハンバーガーを購入することも決まっていない人に対して「ご一緒にポテトはいかがでしょうか?」なんて言わないですよね?

なので、必ず「メイン商品の購入決断→クロスセル」という方程式を守るようにしてください。

ポイント②

メイン商品よりも低価格な商品をクロスセルするようにしましょう。

すると、そのクロスセルが通りやすくなります。なぜなら、アンカリング効果が働くからですね。

たとえば、「5,000円になります!」と言われると高いと感じてしまいますが、

1万円のモノを見た後だと、1万円という数字が基準になっているため、5,000円のモノを安いと感じてしまうのです。

ちなみに、最初の数字と後の数字は離れていればいるだけ、クロスセルが通しやすくなります。

たとえば、買い物客が服を購入したあとは、細々とした装飾品などを勧めると、クロスセルが通しやすくなるのです。

ディドロ効果をマーケティングに活用する方法

マーケティングに活用する方法
  1. シリーズ商品
  2. セット商品
  3. フリー(無料)戦略

方法1:シリーズ商品

シリーズにすることで、それを買い揃えたいと思わせることができます。

たとえば、携帯ゲームは、新しいキャラクターを定期的にリリースすることで、売上を上げています。

例:ディズニーツムツム 

NHN Play Art 株式会社が開発した「ツムツム」を例にすると、ディズニーやピクサーなどで登場する様々なキャラクターを定期的に追加しています。

映画「マレフィセント」が上映された時には、マレフィセント、マレドラ、邪マレなどのキャラクタが追加されました。

つまり、「マレフィセント」シリーズということですね。

それまでにツムツムの全キャラクターをコンプリートしていたら、これらのキャラクターも集めたいと思ってしまいますよね。

方法2:セット商品

セットで販売するようにしましょう。

例:ニトリ

ニトリでは、店内に「一部屋が丸々セットになったインテリア」が設置されたりしています。

他にも、「アパレル店内のマネキンの洋服一式」などもそうですね。

これにより、まとめ買いを誘発させることができます。

方法3:フリー(無料)戦略

フリー戦略

無料で商品・サービスを提供する戦略

>>フリー戦略の詳細はこちら

フリー戦略を使って入手ハードルを下げましょう。

なぜなら、それは最終的に、有料商品を購入してもらうことに繋がるからです。

例:ドモホルンリンクル

たとえば、「ドモホルンリンクル」のお試しセットは分かりやすい例ですね。

最初の入手ハードルが無料なので、多くの人たちが手にとってしまいます。

しかし、そこから買い揃えたいという欲求が芽生え、結果、ドモホルンリンクルの関連商品をどんどん購入するようになるのです。

つまり、「無料お試し」をきっかけに、関連商品の購入やリピートを狙うといった戦略となります。

まとめ:ディドロ効果

では最後にまとめましょう。

本日は、

本日のテーマ
  1. ディドロ効果とは
  2. ディドロ効果はなぜ発動するのか
  3. ディドロ効果を営業に活用する方法
  4. ディドロ効果をマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆しました。

ディドロ効果を使うことで、顧客単価をあげることができるようになります。

なので、一度の購入に慢心することなく、ディドロ効果を使って二度三度の購入を促進させるようにしていきましょう。

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