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保有効果とは|他者を依存させる心理学

保有効果とは、所有しているモノに対して、不当に価値付けしてしまう心理傾向のことです。

たとえば、リサイクルショップなどで、買取をお願いした際に、思っていた以上に安く値付けされたと感じたことはありませんか。もちろん、買取側が安く買い叩いているケースもありますが、これは所有者が保有効果により、その価値を高く見積もってしまったが故に引き起こされた現象になります。

しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか。本記事では、保有効果が発動する心理学的理由、またそれをマーケティングに活用する方法を紹介していきます。

というわけで本日は、

本日のテーマ

保有効果とは|他者を依存させる心理学

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

保有効果とは

保有効果

所有物に対して、不当に価値付けしてしまう心理傾向

保有効果(endowment effect)は、心理学者ダニエル・カーネマンとリチャード・セイラーによって提案さた行動経済学の概念で、人々が所有しているものに過大な価値を見出す傾向を指します。この効果により、個人は自分が所有する物や権利を手放すことに抵抗感を持ち、それに対して非所有者よりも高い価値を認識することがあります。

保有効果は、損失回避と密接に関連しています。損失回避とは、人々が損失を避けるためにより強い動機づけを持つことを指します。保有効果が発生する原因の1つは、所有物を失うことによる損失感を避けたいという心理です。また、所有物に対する愛着や、所有物に自己のアイデンティティを見出す傾向も、保有効果に関与していると考えられます。

保有効果は、消費者行動や市場価格形成、交渉戦略などの分野で重要な役割を果たしています。マーケティングや営業において、保有効果を利用した戦略が効果的に働くことがあります。例えば、無料の試用期間やサンプル提供などで、消費者に商品を一度所有させることで、その後の購入意欲を高めることができます。

保有効果の具体例

では、いくつか具体例を見ていきましょう。

  1. 中古品の販売
  2. 自動車の買い替え
  3. 株式投資

事例1:中古品の販売

自分が使用していた家具や家電製品を売却しようとする際、自分が所有していたものに対して過大な価値を認識しているため、高い価格を設定しようとすることがあります。一方、購入者はその商品に対して同じような価値を見出さず、低い価格で購入しようとすることが一般的です。

事例2:自動車の買い替え

自分の車を手放す際、所有者はその車に対して愛着や思い出があり、それらを含めた高い価値を認識しています。しかし、買い取り業者や新しいオーナーはその車に対して同じような価値を認識しないため、売却価格や下取り価格に不満を感じることがあります。

事例3:株式投資

投資家は、自分が保有する株式に対して過大な価値を認識することがあります。その結果、株価が下がった場合でも、損失を避けるために売却しないまま保有し続けることがあります。この行動は、保有効果によって損失回避の心理が働いているためです。

保有効果の実験

行動経済学者のダニエル・カーネマンは、ある実験を行いました。まず実験参加者を2つのグループに分けます。

半分には、ランダムに実験の実施場所となった大学の紋章入りのマグカップ(6ドル)を割り当て、残り半分の参加者にそのマグカップを売るという実験を行います。つまり、被験者を「売り手」と「買い手」という2つのグループに分けたわけです。

  1. マグカップを売るグループ
  2. マグカップを買うグループ

その際、それぞれのグループに別々の質問をします。

  1. 「売り手」には、「このマグカップをいくらだったら売りますか?」
  2. 「買い手」には、「このマグカップをいくらだったら買いますか?」

そして、それぞれの被験者がどれくらいの値付けをするのか?を観察しましました。

  • 「売り手」=7.12ドルで売る
  • 「買い手」=2.87ドルで買う

なんと、「売り手」は「買い手」の2倍以上の値段を付けるという結果となったのです。このように、ある対象を一度所有してしまうと、それに不当に価値付けしてしまうという現象が起こります。

保有効果が発動する理由

結論から言うと、損失回避が働くからです。損失回避とは、損失を避けたいと感じる心理傾向のことです。つまり、損失回避の原理により、所有物を失うことによる損失感を避けたいという心理が働きます。そのため、人は自分が所有しているものに過大な価値を認識し、それを手放すことに抵抗感を感じるのです。

保有効果をマーケティングに活用する方法

では、ここからは、保有効果をマーケティングに活用する方法をいくつか紹介します。

3つの方法
  1. 無料使用期間
  2. 無料サンプル
  3. ロイヤリティ戦略

方法1:無料サンプル

製品やサービスの無料サンプルを提供することで、顧客に一度所有感を味わわせます。

たとえば、ドモホルンリンクルで有名な再春館製薬所は、3日分の無料のお試しセットを顧客に提供しています。すると、保有効果が働くので、メールや電話などで購入を促した際、購入率を高めることができるようになります。

方法2:無料試用期間

製品やサービスを無料で試すことができる期間を提供することで、顧客に一度所有感を味わわせます。

例えば、ソフトウェア企業が30日間の無料試用期間を提供することで、顧客はその期間中に製品に親しみ、保有効果が働くようになります。試用期間が終了すると、顧客は製品を手放すことを避けたいと感じ、購入に至る確率が高まります。

方法3:ロイヤリティ戦略

顧客が自社の製品やサービスを継続的に利用することでポイントや特典を獲得できるロイヤリティ戦略を導入します。

例えば、コーヒーショップが10杯購入するごとに1杯無料になるカードを提供することで、顧客はカードを保有することで価値を感じ、継続的に利用しようと考えます。これにより、保有効果が働き、顧客のリピート購入を促進できます。

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まとめ

本日のテーマ

保有効果とは|他者を依存させる心理学

なぜ無料サンプルや無料試用期間が存在するのかという疑問を持っていた方も多いでしょう。

もちろん、ユーザーの不安を解消するために行なっているという側面もありますが、多くの場合は、ユーザーを販売する商品の虜にするために、行なっている戦略になります。

まだ、あなたの販売戦略に保有効果を導入していないのであれば、すぐにでも導入するようにしましょう。

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