敵意帰属バイアスとは|煽り運転が減らない本当の理由

敵意帰属バイアスとは、他者の言動を“悪意のあるもの”と感じてしまう心理傾向のことです。

ところで、なぜ煽り運転なんていう現象が起こるのでしょうか?

結論、車線変更などで追い越された側が、その行動を「悪意のある行動だ!」と感じてしまうからです。

このように、我々は他者の行動・発言を“悪意のあるもの”と捉える傾向があります。

しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか?

さらに、どうすればこのような現象から脱却することができるのでしょうか?

というわけで本日は、

本日のテーマ
  1. 敵意帰属バイアスとは
  2. 敵意帰属バイアスの具体例
  3. なぜ敵意帰属バイアスが発動するのか
  4. 敵意帰属バイアスの対処法

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

敵意帰属バイアスとは

敵意帰属バイアス

他者の言動を“悪意のあるもの”と感じてしまう心理傾向のこと

敵意帰属バイアスは、認知バイアスの一種です。

認知バイアスとは

認知バイアスとは、偏った認識や判断、意思決定をしてしまうという傾向のことです。

認知バイアスには、他にも「ハローバイアス」「内集団バイアス」「フォールスコンセンサス」などがあります。

もしも、その他の認知バイアスについて詳しく知りたい方は、バイアスとは|悪い影響を与える13のバイアスを参考にしてください。

敵意帰属バイアスの具体例

では、いくつか具体例を紹介しましょう。

例1:肩がぶつかる

たとえば、人混みの多い駅のホームなどで、他者と肩がぶつかった時、あなただったらどのように感じるでしょうか?

敵意帰属バイアスに陥っていない人は、「すみません…」とスルーすることができます。

しかし、敵意帰属バイアスに陥っている人は、「ふざけんな!!!」と怒り狂うでしょう。

なぜなら、“肩をぶつける”という行動に悪意を感じるからです。

例2:ただの質問

たとえば、あなたには恋人がいるが、友人には恋人がいません。

そんな中、ある日、友人とお茶をしている時に、あなたはふと「なんで恋人を作らないの?」と質問をしました。

この時、友人が敵意帰属バイスに陥っていなければ、普通にその質問に答えてくれるでしょう。

しかし、敵意帰属バイスに陥っていた場合、「うわ!マウントとってきた!うざ!!!」と感じてしまうのです。

なぜなら、「なんで恋人を作らないの?」という質問に悪意を感じるからです。

例3:嫌いなインフルエンサー

たとえば、あるインフルエンサーが嫌いだったとする。

ある日、そのインフルエンサーは世の中がより良くなるように、「100名様に100万円を配ります!」という企画を実行しました。

もしも、あなたが敵意帰属バイアスに陥っていなければ、「ありがたい!」と感じるででしょう。

しかし、敵意帰属バイアスに陥っていれば、「これには何か罠があるに決まっている!」と考えてしまうのです。

なぜなら、“お金配る”という行動に悪意を感じるからです。

なぜ敵意帰属バイアスが発動するのか

しかし、なぜ敵意帰属バイアスが発動するのでしょうか?

結論:本能

敵意帰属バイアスは、人間の本能とも言えるでしょう。

というのも、昔は外部に対して敵意を感じた方が生存確率を高めることができていたからです。

たとえば、他の集団が弓を構えてこちらを狙っているとする。

その時に、「奴らは、こちらに攻撃をしかけてこようとしている!(敵意帰属バイアス)」と感じた方が、闘争・逃走反応を取りやすくなりますよね?

このように、昔は外部の存在を「敵だ!」と感じた方が生存確率を上げることができたのです。

敵意帰属バイアスと攻撃性

敵意帰属バイアスが強い人は、他者への攻撃性も強いということが分かっています。

研究:A・ドッジ

A・ドッジらは、殺人・暴行・強盗などの犯罪で逮捕された青年を対象に調査を行いました。

調査の内容は、「一般的に見たら悪意の無い行動にどれくらい悪意を感じるか?」ということを調べたものです。

実験の結果、敵意帰属バイアスが強い青年ほど、犯罪件数が多いという結果となりました。

この実験からも分かる通り、敵意帰属バイアスは社会的に良くない傾向をもたらすということがわかりますね。

敵意帰属バイアスに陥りやすい人の特徴

では、どのような人たちが、敵意帰属バイアスに陥りやすいのでしょうか?

3つの特徴
  1. 自己肯定感が低い
  2. 言語能力が低い
  3. 排他的

特徴1:自己肯定感が低い

自己肯定感

ありのままの自分を受け入れる感情

>>自己肯定感の詳細はこちら

例:テストの点数

たとえば、テストで80点をとったとする。

その時、自己肯定感が高い人は、「よし!80点もとれた!」と感じますが、自己肯定感が低い人は、「うわ、80点しか取れなかった…」と落ち込んでしまう傾向があります。

このように、自己肯定感が低いことで、あらゆる物事がネガティブに彩られてしまうのです。

つまり、“自己肯定感が低いこと”と“敵意帰属バイアスへの陥りやすさ”には大きな相関があると言えますね。

なぜなら、たとえば、自己肯定感が低いと、肩がぶつかった時に、それを“悪意のあるもの”というネガティブな捉え方をする傾向があるからです。

特徴2:言語能力が低い

言語能力とは、言葉で伝える力のことです。

例:喧嘩

たとえば、小学生の時、拳で喧嘩をする人たちがいたと思うのですが、これはまだ「言葉で解決する力」が乏しいからです。

しかし、大人になっても言語能力が乏しい人たちは、小学生の時と同じように拳で解決しようとします。

つまり、ロジックとしては、「言語能力が低い→敵意帰属バイアス→攻撃的な解決をする」というイメージですね。

特徴3:排他的

敵意帰属バイアスに陥っている人は、排他的な傾向があります。

別の言い方をするのであれば、外部の存在を嫌いになる傾向があります。

確証バイアス

確証バイアス

自分にとって都合の良い情報しか集めなくなる傾向のこと

>>確証バイアスの詳細はこちら

例:人を嫌いになる仕組み

たとえば、ある人の言動が好きになれなかったとする。

その時、人は無意識のうちに、“その人の悪いところ”ばかりが目に入るようになります。

つまり、仮に、その人が一般的に見て良いことをしたとしても、

一度嫌いになってしまえば、「何か裏があるに違いない!(敵意帰属バイアス)」などと理由をつけて、それを黒く塗りつぶしてしまうのです。

このように、敵意帰属バイアスは、他者を嫌いになるための手段とも言えますね。

敵意帰属バイアスへの対処法

ここまでで、敵意帰属バイアスが人と人とを離反させるバイアスということは理解していただけたのではないでしょうか?

というわけで、ここからは敵意帰属バイアスへの対処法を解説していきますね。

2つのパターン
  1. 自分が敵意帰属バイアスに陥っているパターン
  2. 他者が敵意帰属バイアスに陥っているパターン

パターン1:自分が敵意帰属バイアスに陥っている

解決策
  1. 敵意帰属バイアスを意識する
  2. 自己と意見を切り離す
  3. 理性的に解決しようとする

解決策1:敵意帰属バイアスを意識する

常に敵意帰属バイアスを意識しましょう。

というのも、意識的に意地悪をしてくる人間はそこまで多くないからです。

(もちろん、所属する環境にもよりますが)

それなのに、それをわざわざ「悪意のある言動だ!」と捉えてしまうのってムダなことですよね?

なので、もしも、相手の言動にイラッとしてしまったら、「自分は敵意を感じてしまっている!」と理性的になるようにしましょう。

解決策2:自己と意見を切り離す

たとえば、他者と議論などをしていると、もちろん否定されることもあるでしょう。

その時、「うわ!否定された!」と怒り、悲しむのはかなりナンセンスです。

なぜなら、相手が否定しているのは、“あなた”ではなく“意見”だからです。

しかし、人間の脳は「主語を認識できない」という性質を持っているため、意見が否定されても自分が否定されているように錯覚してしまいます。

なので、議論をしている時は「相手は私の意見を否定しているだけ!」と言い聞かせるようにしましょう。

解決策3:理性的に解決しようとする

敵意帰属バイアスに翻弄されていると、どうしても暴力的(身体的・言語的なもの)になってしまいます。

なので、そうならないためにも、常に「どうすれば言葉で解決できるか?」と考えるようにしましょう。

すると、言葉で説明をするというクセ付けができるので、暴力的にならずに済むようになります。

さらに、このようなことを意識し続ければ、常に頭を使うことになるので、頭も良くなること間違いなしです。

パターン2:他者が敵意帰属バイアスに陥っている

解決策
  1. 関わらない
  2. 説得しようとしない
  3. ただひたすら聞く

解決策1:関わらない

暴力的な人とは関わらないようにしましょう。

ぶっちゃけ、これが1番の解決策です

というのも、敵意帰属バイアスを改善するのは非常に難しいからです。

「なおせ!」と言われて治るものではないからですね。

前述した通り、敵意帰属バイアスに陥っている人は、暴力的な傾向があるので、そういう人たちとの関わりは絶たないと危険ですよ?

もしも、あなたの所属する環境にそういう人がいるのであれば、環境そのものを変えるようにしましょう。

解決策2:説得しようとしない

敵意帰属バイアスに陥っている人には、説得しようとしないようにしましょう。

というのも、人は説得されればされるほど、逆の思考・行動をしようとする傾向があるからです。

これをブーメラン効果といいます。

たとえば、お母さんに「宿題しなさい!」と言われると、「うわ、宿題する気失せたわ…」と感じてしまいますよね?

このように、相手を説得しようとすると、敵意を抱かれてしまうことにつながるので、説得する必要のない人には極力説得しないようにしましょう。

解決策3:ただひたすら聞く

相手の意見を否定せずに、ただひたすら話を聞くようにしましょう。

なぜなら、相手の価値観を否定したりすると、敵意帰属バイスにより、あなたに敵意を感じるようになるからです。

これは「もうこの人と出会うことはないだろう!」というその場凌ぎとして使ってください。

自分の意見を貫くよりも、相手の価値観・意見を否定していざこざになる方が面倒なので。

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まとめ:敵意帰属バイアス

では最後にまとめましょう。

本日は、

本日のテーマ
  1. 敵意帰属バイアスとは
  2. 敵意帰属バイアスの具体例
  3. なぜ敵意帰属バイアスが発動するのか
  4. 敵意帰属バイアスの対処法

というテーマでブログを執筆しました。

敵意帰属バイアスは、自分と相手、両者にとって支障をが出る傾向です。

なので、本日お伝えした解決策をしっかり実行して、社会生活を送っていくようにしましょう。

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