こんな疑問を持っていないでしょうか?
初対面の顧客と仲良くなりたいと思っていても、なかなか仲良くなれないことってありますよね。しかし、あるテクニックを学ぶことで、それらの悩みとおさらばすることができるようになります。
それが、今回お伝えする自己開示なのです!これをマスターすることで、面白いくらい簡単に!顧客から信頼を獲得し、あなたの望む結果を手にすることができるようになります。
というわけで本日は、
自己開示のコツ|営業に活用する具体的な方法を解説します
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
自己開示とは
相手よりも先に自分の情報を開示すること
自己開示を行うことで、最終的に他者から好意を感じてもらえるようになります。自己開示を行うと、対人関係をより親密化させる働きがあるとされています。これはアルトマンとテーラーらが提唱した社会的浸透理論(対人関係の発展と衰退の過程に関して提唱した理論)の中で語られている法則になります。
自己開示の研究を紹介
自己開示の重要性をしっかりと理解してもらうために、ここでは自己開示の研究を3つほどご紹介していこうと思います。
Reis & Shaver (1988):自己開示が人間関係に及ぼす影響についての研究
この研究では、自己開示が人間関係に及ぼす影響について調査されました。結果として、相手に自分自身の情報を開示することで、相手の信頼を獲得し、親密度が高まることが示されました。また、自己開示は相手の自己開示を促す効果もあることが分かりました。
Laurenceau, Barrett, & Pietromonaco (1998):パートナー間との自己開示に関する研究
この研究では、パートナー間の自己開示に関する研究が行われました。結果として、自己開示がパートナーの愛情や信頼を高めることが示されました。また、自己開示がパートナーのストレスを軽減し、より良いコミュニケーションを促すことが分かりました。
Collins & Miller (1994):自己開示がストレス反応に及ぼす影響についての研究
この研究では、自己開示がストレス反応に及ぼす影響について調査されました。結果として、ストレスにさらされた人が自己開示を行うことで、ストレス反応が軽減されることが示されました。また、自己開示がストレスに対する対処能力を高めることも分かりました。
自己開示が効果的な理由
自己開示+質問
返報性の原理
他者開示
好意獲得
もちろん、「自己開示は信頼獲得においてものすごく効果的!」ということについては、あなたの体験談や本の情報から知っていたでしょう。しかし、自己開示をすることで、なぜ好意を感じてもらえるようになるのでしょう。これについては理解をしていない営業パーソンも数多く存在します。
というわけで、これ以降では、自己開示によって好意を獲得する具体的なプロセスを解説していこうと思います。
手順1:自己開示+質問
僕は奈良県出身なんですが(自己開示)、〇〇さんはどちら出身ですか?
自己開示の目的を、”自分の情報をベラベラと伝えることで安心感を持ってもらうこと”という認識をしている人が多いようです。
もちろん、自己開示にはそういった側面があることは否定しません。たとえば、自分の弱さを出すことで、親近感を抱かせるなどがまさにそれです。
しかし、自己開示の本当の目的は、相手から情報を引き出すことです。なので、次の手順で解説しますが、自己開示をしたらすぐに相手に質問をぶつけるということを癖づけるようにしておきましょう。
手順2:返報性の原理
僕は奈良県出身なのですが(自己開示)、田中さんはどちら出身ですか?
(僕も自己開示しないと!!!)兵庫県出身です。
自己開示をしてから質問をすることで、返報性の原理が働きます。つまり、相手は「オータニさんも情報を開示してくれたのだから、私も情報を開示しないと!」と無意識レベルで感じるようになるのです。
しばしば、質問することの重要性から、顧客を質問攻めにしてしまうことがあります。ですが承知の通り、このような質問を行うことは絶対にNG。
なぜなら、質問攻めにしてしまうと、顧客に尋問のような圧迫感を感じさせてしまうからです。しかし、自己開示をしてから質問をすることで、そのような圧迫感が失われ、気持ちよく質問に回答してくれるようになるのです。
<ダメな質問>
<良い質問>
手順3:他者開示
大切なのはここからです。自己開示の内容は「ライト→ヘビー」という法則を理解しておきましょう。つまり、”話しやすい内容”から”話しにくい内容”へと徐々にシフトしていくのです。
なぜなら、いきなりヘビーな内容の質問をすると、相手から嫌われてしまう可能性が大幅に高まるからです。考えてみれば分かりますが、会って早々に「あなたのコンプレックスはなんですか?」なんて話をしないですよね。
たとえば、出身地、趣味、好きな食べ物などの話題は、誰でもするような話しすいライトな内容になります。一方、コンプレックス、弱み、価値観などの話題は、ヘビーな内容にあたります
このように、最初はライトな話題から自己開示→質問をしていって、徐々にヘビーな話題へとシフトしていくのです。すると理由は次に解説しますが、最終的に好意獲得へと変貌を遂げていきます。
手順4:好意獲得
では、なぜヘビーな情報を引き出すことで、最終的に好意獲得に漕ぎ着けることができるのでしょうか。結論から言えば、人はヘビーな情報を開示することで、他者に好意を感じる傾向があるからです。これについてコミットメントと一貫性の原理という心理法則が大きく関わっています。
ヘビーな情報を相手に開示することで、脳が「ヘビーな情報を共有したということは、相手のことを好きに違いない!」という勘違いを起こしてしまうということです。
補足程度に少しコミットメントと一貫性の原理について触れておくと、たとえば、世界的心理学者であるウィリアム・ジェームスは下記のような言葉を伝えてくれています。
楽しいから歌うのではない。歌うから楽しい気分になるのだ
分かりやすく言えば、“歌う”という行動と矛盾しない「楽しい!」という態度を取るようになるのです。これと同じ仕組みで”ヘビーな話をする”ということと矛盾しない「好き!」という感情が生起されるということです。
まとめ
自己開示のコツ|営業に活用する具体的な方法を解説します
自己開示を用いることで、必ず他者と信頼を構築することができるようになります。いつも質問ばかりになっていて、会話が尋問のようになってしまっていた方は、自己開示をしてから質問をぶつけるようにしていきましょう。
自己開示ってどうやって行うの?
そもそも自己開示って営業で使えるの?