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返報性の原理とは|営業やマーケティングでの使い方をレクチャーします

報性の原理とは、貰い物をしたら、そのお返しをしなければならないと感じる心理傾向のことです。

たとえば、バレンタインデーにチョコをもらったら、ホワイトデーにそのお返しをしなければならないという義務感のようなものを感じますよね。このように、我々には貰い物をしたら、そのお返しをしなければならないという本能が備わっているのです。

しかし、なぜこのような現象が起こるのでしょうか。この記事では、返報性の原理が発動する仕組みから、それを営業やマーケティングに活用する方法についても解説していきますので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

というわけで本日は、

本日のテーマ

返報性の原理とは|営業やマーケティングでの使い方をレクチャーします

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

返報性の原理(法則)とは

返報性の原理

貰い物をしたら、そのお返しをしなければならないと思う心理傾向

返報性の原理は、社会心理学の基本原則の一つであり、自分に対して親切にしたり、何らかの恩恵を与えたりした相手に対して、何らかの形でその恩恵や行為を返そうとする傾向があることを指します。つまり、他人からの好意や援助に対して報いることが、人間の自然な反応とされています。

返報性の原理は、人間関係やビジネスの現場など様々な状況で利用されることがあります。例えば、営業やマーケティングでは、顧客に無料サンプルや特典を提供することで、その後の購入意欲を高める効果が期待されます。また、友人間や職場の人間関係でも、相手に親切にされたりサポートされたりすると、その恩を返すために自然と協力的になることが一般的です。

返報性の原理の具体例

では、いくつか具体例をみていきましょう。

  1. お土産の贈り物
  2. お昼ご飯のおごり合い
  3. 隣人との助け合い

事例1:お土産の贈り物

友人や知人が旅行から帰ってきた際に、お土産をもらうことがあります。その後、自分が旅行に行くと、その友人や知人に対してお土産を買って返すことが一般的です。これは、返報性の原理に基づいて、相手から受けた好意を返そうとする行為です。

事例2:お昼ごはんのおごり合い

友人や同僚とランチに行く際、誰かがおごってくれたときに、次回自分がおごることを約束することがよくあります。これは、相手が自分に対して親切にしたことに対し、返報性の原理によってその好意を返そうとする行動です。

事例3:隣人との助け合い

隣人が荷物を運ぶのを手伝ってくれたり、留守中に草木の手入れをしてくれたりすると、感謝の気持ちから何かお礼をしたくなることがあります。例えば、お菓子や料理を作ってお礼として渡すことや、その隣人が困っているときに助けることなど、返報性の原理が働いている典型的な例です。

返報性の原理(法則)はなぜ発動するのか

結論から言えば、返報性の原理が発動する理由は、人間の本能と関係しています。我々がまだ狩猟採集民だった頃は、共同体を作り、お互い協力し合うことで命をつなぎ止めていました。

たとえば、ある人は運動神経がすごくいい。一方で、ある人は運動神経が悪いが手先は器用だったとする。この場合、「手先が器用な人」が弓矢などの武器を作り、それを「運動神経が良い人」に持たせ、狩りをさせればいいのです。

そして、もしも「運動神経がいい人」が狩りに成功したら、そのうちの1/3くらいを分け与えてもらう。このように、我々は、お互いの強みを活かし、弱さを補填し合って生き延びてきたのです。

では、与えてもらってばかりで、そのお返しを一切しなかったらどうなるでしょうか。

たとえば、「運動神経が良い人」が、「手先が器用な人」から武器を与えてもらったにも関わらず、獲物を分け与えなかったとしたら。すると、「運動神経の良い人」は信頼できないということで村八分に合い、最終的に共同体から追放されてしまいます。

もちろん、共同体から追放されてしまった人は、上手く生きていくことはできず、すぐに命を落とすことになるでしょう。

返報性の原理の実験

返報性の原理の実験を行った心理学者のデニス・リーガンさんの実験を紹介します。

リーガンは、被験者の学生ともう一人の学生(リーガンが仕掛けたサクラ)に美術鑑賞会をさせ、その作品の評価をさせるという実験を行いました。

しかし、この実験の本当の目的は、「美術鑑賞の休憩中に、サクラが被験者の学生に”ある行動”を取るのですが、それに対する学生の反応を観察する」というもの。

その際、リーガンは、サクラが被験者の学生に取る行動を以下の2つのパターンに分けました。

  1. サクラは自分と被験者のコーラを買ってくる(与える群)
  2. サクラは自分のコーラだけを買ってくる(与えない群)

そして、美術鑑賞会が終わった後、サクラは被験者に対して下記のお願いをします。

「1枚25セントの新車が当たるくじ引きチケットを売っているんだけど、何枚でも良いから買ってくれない?」

その際、どれくらいの学生がこのお願いに対して、どれくらいの額のチケットを購入するかを調べました。

結果、「親切にされた被験者」は、「親切にされなかった被験者」と比べて2倍ものチケットを購入したのです。驚くべきことに、この2倍のチケットは金額に換算すると、与えたコーラの5倍もの値段となったのです。

さらに、実験の後、親切にされた被験者に、「サクラに関する好感度テスト」を受けてもらいました。すると、「親切にされた被験者」は好意レベルとは関係なく、平均して同じ枚数のチケットを購入していたということが分かったのです。つまり、何かを与えられると、与えた人への好感度に関係なく、返報性の原理が生じるということですね。

返報性の原理を営業に活用する方法

では、ここからは返報性の原理を営業に活用する方法を解説します。

営業に活用する方法
  1. 自己開示の返報性
  2. 譲歩の返報性

方法1:自己開示の返報性

自己開示の返報性

自己開示されたら、こちらも自己開示をしなければならないと感じる心理傾向

自己開示をすることは、特に初対面の人と会話を弾ませる上でものすごく大切なことです。なぜなら、自己開示をすることで、相手からも情報を開示してもらえる可能性を著しく高めることができるからです。

たとえば、「僕は休日読書をすることが多いのですが、〇〇さんは何をされることが多いんですか?」と質問をします。すると、相手は「私も情報を開示しないと」と無意識レベルで感じ、情報を開示してくれるようになります。

もし、自己開示なしで、質問攻めにしてしまえば、尋問のようになってしまい、健康的なコミュニケーションが取れなくなってしまいます。もし、自身の質問力を高めたい方は下記の記事を参考にしてみてください。

方法2:譲歩の返報性

譲歩の返報性

譲歩をされたら、こちらも譲歩し返さなければならないと感じる心理傾向

譲歩の返報性と一緒によく紹介されるのが、ドアインザフェイスです。ドアインザフェイスとは、最初に大きなリクエストをしてから、後で本命である小さなリクエストをするといったテクニックになります。これにより本命の要求が通りやすくなるのです。

営業での具体例を挙げると、最初に50万円の高額商品を提案し、それを断らせます。すると、次にリクエストする30万円の中額商品、15万円の小額商品の提案が通りやすくなるということです。では、なぜ最初に断らせることで、その後のリクエストが通りやすくなるのでしょうか。ここに譲歩の返報性が関係しているのです。

最初に、高額商品を提案して断られることで、こちらは「全然断っていいよ!」という譲歩をした形になります。なので、相手はこちらが次に行うリクエストに対して「さっき譲歩してもらったし、今回の提案は飲まないとな…」と感じるわけです。

まとめると、商品を提案する際は、一番高額の商品を提案し、それを断らせるということを戦略的に行うことが大切になります。もし、いきなり中額、小額商品から提案していたのであれば、ちょっと注意するようにしましょう。

返報性の原理をマーケティングに活用する方法

では、ここからは返報性の原理をマーケティングに活用する方法について解説します。

3つの方法
  1. 無料サンプルや体験版の提供
  2. 限定特典や割引クーポンの提供
  3. メールマガジンやブログでの有益な情報の提供

方法1:無料サンプルや体験版の提供

新しい製品やサービスを市場に投入する際、無料サンプルや体験版を提供することで、消費者に製品を試してもらい、その価値を理解してもらうことができます。

例えば、化粧品メーカーが新しいスキンケア製品を開発した場合、無料サンプルを配布することで、消費者がその効果を実感し、今後の購入意欲を高めることが期待できます。

他にも、最近Twitterでは「Twitterで100万円稼ぐためのロードマップを今だけ無料でお配ります!」みたいな企画などもあります。こうした餌付けにより、最終的にセミナーや無料個別相談会へ誘導することが目的となっています。

方法2:限定特典や割引クーポンの提供

顧客に対して限定特典や割引クーポンを提供することで、顧客はその恩恵を受けたいと感じ、返報性の原理に基づいて購入行動を取る可能性が高まります。

例えば、オンラインショップが初回購入者に割引クーポンを提供することで、顧客は感謝の意を示し、リピート購入や口コミによる拡散が期待できます。

実際の例を紹介すると、オータニは営業心理学講座という通常27,800円の動画講座をやっているのですが、毎月定期的に1,800円になるクーポンを配っています。それを受け取った消費者は、それに恩恵を感じ、個別コンサルの受注に繋がったり、他にもオンラインサロンへの導線になったりと、割引やクーポンによる恩恵は凄まじいと言えます。

方法3:メールマガジンやブログでの有益な情報の提供

顧客に対して役立つ情報やアドバイスを提供することで、顧客はその知識や情報に感謝し、返報性の原理によって製品やサービスの購入を検討するようになります。

例えば、フィットネスジムが、メールマガジンやブログで運動や栄養に関する有益な情報を発信することで、読者はその情報に感謝し、ジムへの入会を検討するようになります。

オータニの例で言えば、YouTubeの効果は絶大です。例えば、ライフプランナーから「オータニさんのYouTubeのおかげで、2年連続MDRTを取ることができました!」というありがとうお声をいただいたりしました。このような無料の情報発信も返報性に直結する戦略になりますので、コンテンツをコツコツ作っていくことをお勧めします。

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まとめ

本日のテーマ

返報性の原理とは|営業やマーケティングでの使い方をレクチャーします

あなたが与えていないのに、他者から与えてもらうことはできません。だからこそ、「与え続ける」という行為が大切なのです。

なので、ぜひ今日から「Taker」ではなく、「Giver」としての人生を歩んでいきましょう。

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