グランファルーン・テクニックとは|大衆扇動に使われる恐怖の心理学

グランファルーン・テクニックとは、共通点を作り出し、相手を説得するテクニックのことです。

たとえば、運動会では、赤組と白組に別れてお互い競い合いますが、

赤組・白組というただ適当に振り分けられた特別意味のない共通点であるにもかかわらず連帯感が生まれますよね?

このように、われわれは、特別な共通点を持っていなかったとしても、同じ組に割り振られただけで好意を感じてしまったりするのです。

しかし、なぜこのような現象が起こるのでしょうか?

というわけで本日は、

本日のテーマ
  1. グランファルーン・テクニックとは
  2. グランファルーン・テクニックを営業に活用する方法
  3. グランファルーン・テクニックをマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

グランファルーン・テクニックとは

グランファルーン・テクニック

共通点を作り出し、相手を説得するテクニック

グランファルーン・テクニックの提唱者

イギリスの社会心理学者ヘンリー・タジフェル氏により提唱されました。

後ほど、彼の行った実験を紹介しますね

グランファルーンとは

グランファルーンとは、1963年に出版されたアメリカの作家カート・ヴォネガットのSF小説『猫のゆりかご』に登場する架空の宗教「ボコノン教」で使用される用語です。

グランファルーンの意味

誇りを感じさせるが、意味のない連帯

グランファルーン・テクニックの具体例

ではいくつか具体例をみていきましょう。

例1.猫好きと犬好き

犬好きの人は「猫って気分屋だから嫌なんだよねぇ〜」と猫のことを罵ります。

ですが一方で、猫好きは「それがいいんじゃない!」と対抗します。

この時、犬好きの集団では仲間意識が強化され、猫好きの集団でも同じことが起きてるのです。

例2.レアステーキVSミディアムレア

肉の焼きかた一つでも、仲間意識が強化されたりします。

くだらないと思うでしょう?

たとえば、二対二の合コンで、お肉の焼き方の話になりました。

あなたが好意を寄せる女性は「やっぱりレアでしょ!」と言います。しかし、そのお友達(女性)は「いや、ミディアムでしょ!」と言う。

どうしても、好意を感じてもらいたいのであれば、

すかさず「オレもレア派なんだよね!」と伝えるだけで、グランファルーンを形成し、好意を感じてもらうことができるようになります。

例3.独裁者アドルフ・ヒトラーの演説

ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーは、大衆を扇動するために、数々の心理テクニックを使っていたことで知られていますが、

その中の一つとして使っていたのが、グランファルーン・テクニックです。

彼は、自分たちを「アーリア人」というグランファルーンを作り、さらには「ユダヤ人」という共通の敵を作ることで、ドイツ国民の連携を強化しました。

その結果、600万人が大虐殺されるという悲劇が起きたのです。

グランファルーン・テクニックはなぜ発動するのか

しかし、なぜこのような現象が起こってしまうのでしょうか?

結論:内集団ひいき

  • 内集団=自分が属していると感じるグループ
  • 外集団=自分が含まれていないグループ

われわれには、自分が属している集団にいる人たちをひいきし、逆に自分が属していない集団の人たちを差別するという性質があります。

つまり、無意識のうちに「私たち」をひいきし、「彼ら」を差別するのです。

このような偏見のことを、内集団バイアスと言います。

内集団バイアスとは|信頼レベルを爆上げする心理学

グランファルーン・テクニックの実験

イギリスの社会心理学者ヘンリー・タジフェル氏は、ちょっと複雑な実験によって、人は内集団に属する人をひいきし、外集団に属する人を差別するということを発見しました。

実験内容

被験者を2つのグループに分けます。

分け方としては、スクリーン上に現れた点の数を多く見積もったか?少なく見積もったか?で分けられました。

つまり、無意味なグループ分け(グランファルーン)をしたということですね。

被験者は現金と交換できるポイントを別の被験者に振り分けるのですが、彼らは振り分ける相手がどんな人かは知りませんが、どの集団に属しているかは知っている状況。

この実験は何十ものステージからなっているのですが、各ステージで被験者(分配者)は、二人の被験者(受給者)に、どのようにポイントを振り分けるのか?をいくつかの選択肢から選ばなければなりません。

二人の受給者は、一人が内集団でもう一人は外集団の人です

そして、下記の2つのパターンの振り分け方の場合、供給者がそれぞれの受給者へのポイントの振り分け方を調べました。

パターン1

内集団の受給者1234567891011121314
外周団の受給者1413121110987654321
引用:眠れなくなるほど面白い図解社会心理学

右に行くほど外集団びいき、左に行くほど内集団びいき だね

パターン2

内集団の受給者78910111213141516171819
外周団の受給者135791113151719212325
引用:眠れなくなるほど面白い図解社会心理学

実験の結果(パターン1)

パターン1の場合、赤丸したポイントあたりで分配する傾向がありました。

内集団バイアスの影響を受けていないのであれば、もう少し真ん中の方で分配するはずですよね

実験の結果(パターン2)

パターン2の場合、赤丸したポイントあたりで分配する傾向がありました。

ここで分かることは、内集団の人と外集団の人のポイントの差が大きく開くように分配したということですね

動画にしました

グランファルーン・テクニックを営業に活用する方法

グランファルーン・テクニックを営業に活用する方法
  1. 共通点を探す
  2. 共通の敵を作る

方法1.共通点を探す

共通点を見つけ出すことで、相手から機械的に信頼されるようになります。

しかしとはいうものの、意外にも共通点を発見するのは難しかったりします。

たとえば、オータニは昔「空手」をやっていたのですが、これを共通点として発見するのは非常に困難と言えるでしょう。

ではどうすれば共通点を発見することができるのでしょうか?

結論、下記の2つになります。

共通点を発見する2つの方法
  1. 共通要素を探す
  2. 要素を抽象化する

方法①:共通要素を探す

サッカーとバスケットボールを共通点にする

たとえば、相手の趣味がサッカーで、あなたはバスケットボールだったとする。

普通に考えると、これらって共通点扱いにはならないですよね?

しかし、これら2つの共通要素を探すことで、共通点扱いにすることができるのです。

たとえば、こんな感じです。

サッカーとバスケの共通点

汗をかく、ずっと動く、球技、練習がハード

そこで、「私もバスケットボールをやっていたんですけど、本当に練習がハードですよね!」と言えば、

相手から見た時に、あなたは内集団の人間にうつるので、無意識レベルで好意を獲得することができるようになるのです。

方法②:要素を抽象化する

ギターが好きな人とそうでないあなた

たとえば、相手がギターを趣味にしているとする。

しかし、あなたはギターをやったことがありません。

このような場合、ついつい共通点にできないと諦めてしまいますよね?

そんな時は、ギターという要素を抽象化してみましょう。

たとえば、こんな感じです。

ギターを抽象化する

ギター → 音楽

もしも、あなたが音楽を聴くのが好きなのであれば、「私も音楽好きなんです!」と言えば、共通点にすることが可能になるのです。

方法2.共通の敵を作る

共通の敵を作ることで、信頼関係をかなり強固にすることができます。

前述しましたが、これはアドルフ・ヒトラーが実際に使っていた技になります。

自分から共通の敵を作るな

しかしとはいうものの、自分から悪口を発信するのはやめましょう。

なぜなら、あなたのイメージが悪くなってしまうからです。

悪口を待て

では、どうすれば上手く共通の敵を作ることができるのでしょうか?

結論、相手から第三者の批判が来るのを待ちましょう。

そして、悪口が始まったらそれに共感するのです。

たとえば、「〇〇ちゃんの・・・なところうざいよねぇ〜」と言ってきたら、

「悪口はよくないよ!」と伝えるのではなく、「確かに、〇〇ちゃんの・・・というところはよくないかもね〜」と共感するのです。

すると、直接的に悪口を伝えているわけではないので、ネガティブな印象を与えることもなく、相手はあなたを内集団として承認するようになります。

グランファルーン・テクニックをマーケティングに活用する方法

グランファルーン・テクニックをマーケティングに活用する方法
  1. 悩みを共有する
  2. 共通の敵を作る
  3. Weメッセージを使う

方法1.悩みを共有する

たとえば、ブログでは、読者と悩みを共有することで、好意を獲得することができます。

もちろん、動画でも可能ですよ

しかしとはいうものの、どうすれば読者と悩みを共有することができるのでしょうか?

結論:問題提起を使う

問題提起とは、読者が抱えているであろう問題を提示することです。

問題提起の例
  • 「〇〇な悩みを持っていませんか?」
  • 「〇〇と思ったことはありませんか?」

これを、ブログや動画の冒頭で伝えることで共感が生まれます。

その結果、ブログを最後まで読んでもらったり、動画を最後まで視聴してもらったりすることができるようになるのです。

さらに、「実は私も昔は〜だったんです…」というふうに伝えることで、読者はあなたを内集団の人間であると判断するようになるので、

ブログ・動画内で紹介している商品・サービスのコンバージョンが一気に高まります。

もしも、読者から共感を得る文章術について詳しく知りたい方は、『【PASONA(パソナ)の法則】人の行動を操るフレームワーク』を参考にしてください。

PASONA(パソナ)の法則とは|人の行動を操るフレームワーク

ポイント:細かくし過ぎない

問題提起は、そこまで細か過ぎないようにしましょう。

なぜなら、あまりにも細かすぎてしまうと、読者に共感されないからです。

たとえば、下記のような問題提起にどれくらいの読者が「はい!」と応えてくれるでしょうか?

×具体的な問題提起

「副業で月に10万円稼いでハワイに行きたい・・・・・・・・…」なんて思ったことはありませんか?

きっと、この問題提起に対して共感した人ってそう多くないですよね?

だから、もう少し抽象的な表現にすることが大切です。たとえば、下記のような感じです。

○抽象的な問題提起

「副業で毎月10万円稼ぎたい…」なんて思ったことはありませんか?

このような抽象的な表現に変えるだけで、共感してくれる読者が増えます。

その結果、読者はあなたの内集団と感じるようになり、コンバージョンを高めることができるようになるのです。

方法2.共通の敵を作る

たとえば、ダイエット業界ではたびたびこのようなキャッチコピーを耳にすることがあります。

糖質制限ダイエットはよくない!!!

これは、「糖質制限を推奨するダイエット業界の人たち」を共通の敵とするためのものです。

こうすることで、糖質制限でダイエットに失敗した消費者を、いっきにあなたの内集団にし、好意を獲得することができるようになります。

なので、マーケティングで共通の敵を作る際には、業界などを叩くと効果的だったりします。

方法3.Weメッセージを使う

「われわれは〜」「僕たちは〜」などという代名詞を使うことで、消費者はあなたを内集団の人間だと判断するようになります。

だから、ブログのライティングやYouTubeでは、Weメッセージを使うようにしましょう。

たとえば、オバマ大統領の有名なセリフは「Yes we can!!!」ですよね?

他にも、アドルフ・ヒトラーも演説の際は、「われわれは!!!」というセリフを多用して、大衆を扇動していました。

このように、Weメッセージにより、読者は、あなたを瞬時に内集団の人間だと判断するようになり、好意を獲得し、説得へと導くことができるようになるのです。

こんなちょっとしたことで、好意を獲得できるってすごいですよね。

おすすめ図書:心理学

まとめ:グランファルーン・テクニック

では最後にまとめましょう。

本日は、

本日のテーマ
  1. グランファルーン・テクニックとは
  2. グランファルーン・テクニックを営業に活用する方法
  3. グランファルーン・テクニックをマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆しました。

他者とグランファルーンを形成することはものすごく大切なことです。

なぜなら、これは人間の本能に刺したテクニックだからです。

なので、これからは他者と共通点を発見することを意識して、ビジネス活動をしていきましょう。

もしも、その他の心理テクニックについて詳しく知りたい方は、下記の記事なども参考にしてみてください。

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