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アサーションスキル:効果的なコミュニケーションスキルを4つ紹介

アサーションとは、自分も相手も大切にしたコミュニケーションのことです。

たとえば、上司に残業を頼まれたけれど、あなたは残業をやりたくありません。その時、あなたならどう対応しますか?

もしかしたら、「ふざけるな!!!」と攻撃的な対応をしてしまうかもしれませんし、「NO」ということができずいつも残業を引き受けてしまうかもしれません。

どちらにしても、ストレスを感じる結果となるでしょう。

しかし、あることをするだけで、そのようなストレスから解放されることができます。

その方法こそが、アサーションなのです

アサーションをマスターすることで、自他ともに健康的になるコミュニケーションを取ることが出来るようになります。この記事では、アサーションの定義やアサーションに必要なスキルなどを詳しく解説していきます。

というわけで本日は、

本日のテーマ

アサーションスキル:効果的なコミュニケーションスキルを4つ紹介

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

アサーションとは

アサーション

自他ともに大切にしたコミュニケーションのこと

アサーションとは、自分の意見や感情を適切に伝えつつ、相手の意見や感情を尊重することで、双方が納得できるコミュニケーションを行うスキルです。

アサーションは、自己主張と相手へのリスペクトのバランスが重要です。アサーションスキルを持つことで、自分の立場や要望を明確に伝えることができ、他者との衝突を減らし、より良い人間関係を築くことができます。

少し英語の側面から考えてみましょう。アサーションは、「Assert=強く主張する」というところから来ています。つまり、「アサーション(Assertion)」とは、Assertの名詞形で、「自己表現」「自己主張」という意味になります。

アサーションの歴史

本来、「アサーション」は、心理療法の中の行動療法のひとつとして、主にカウンセリングの場で用いられてきた技法を表す言葉でした。

この言葉が一般的に知られるようになったのは、1960年代で、アメリカの「人種差別」の撤廃を目ざした公民権運動、人権問題に関する活動をしていた頃です。

さらに、1970年代にはウーマン・リブ(女性解放運動)が盛んになり、アメリカではアサーションが一般的に知られるようになっていきました。つまり、アサーションの根底には、「人権」「人間尊重」という思想があるわけですね

アサーションスキルの効果

では、ここでは、アサーションスキルを高める上でのメリットを説明していきます。

アサーションスキルの効果
  1. 自己肯定感の向上
  2. 人間関係の改善
  3. ストレスの軽減
  4. 効果的な問題解決

効果1:自己肯定感の向上

アサーションスキルを持つことで、自分の意見や感情を適切に伝えることができ、自己肯定感が向上します。自分の価値を理解し、自信を持ってコミュニケーションに臨むことができるようになります。

効果2: 人間関係の改善

アサーションスキルを身につけることで、相手の意見や感情を尊重し、適切なコミュニケーションができるようになります。これにより、人間関係が改善され、円滑なコミュニケーションが可能となります。

効果3:ストレスの軽減

アサーションスキルを持つことで、自分の意見や感情を適切に伝えることができるため、ストレスの軽減につながります。無理に自分を押し殺すことなく、自分の気持ちを表現できるようになります。

効果4:効果的な問題解決

アサーションスキルを使って、適切なコミュニケーションを行うことで、問題解決が効果的に行われることがあります。お互いの意見や感情を尊重し、共通の解決策を見つけることができます。

3種類の自己表現とは

では、ここからはアサーションの理解をさらに深めるために、3つの自己表現について解説していきます。

3つの自己表現
  1. アグレッシブ(攻撃的な自己表現)
  2. ノン・アサーティブ(非主張的な自己表現)
  3. アサーティブ(適切な自己表現)

自己表現1:アグレッシブ

アグレッシブとは、攻撃的な自己表現のことです。アグレッシブの特徴としては、「自分のため」という自分勝手な思想があります。そのため、他者のことを考えないコミュニケーションをとってしまいがちです。

アグレッシブが抱えるストレス

一見、自分勝手に生きることで、ものすごく自由な人生を送っているように感じますが、もちろん、このように自分勝手に生き続けていると、社会から切り離されてしまいます。

つまり、他者から嫌われることによるストレスを大きく受けるでしょう。それだけだったらまだいいのですが、最悪の場合、協調性が無いということで職を失うことにも繋がりかねません。

もしも、ここまでの内容を読んで、「私ってアグレッシブタイプかも…」と思った方は、これ以降の内容を読んで攻略してもらえればと思います。

自己表現2:ノン・アサーティブ

ノン・アサーティブとは、非主張的な自己表現のことです。ノン・アサーティブの特徴としては、「他者のため」という思想があります。そのため、他者のことを優先し、自分を押し殺すコミュニケーションをとってしまいがちです。

ノン・アサーティブが抱えるストレス

それは、「言いたいことが言えない!」というストレスです。これは日本人には特に多いのでは?日本人は「和」を重んじる文化で、自分の主張をしっかり伝えるのが下手な民族だからです。

加えて、ノン・アサーティブによるストレスは、かなり甚大だと言えるでしょう。なぜなら、”自分の人生を”を”他者の人生”を生きることに使ってしまうからです。

たとえば、上司に残業のお願いをされたとする。しかし、その日はリアルタイムで観たい番組があるので、残業はしたくない。そんな時あなただったらどうしますか?

ノン・アサーティブの人たちは、残業を選択して、”自分の人生”を生きることを放棄してしまうことが多々あります。理由としては、純粋に他者から嫌われることを怖いと感じているからです。なので、ノン・アサーティブな人たちは、承認欲求が強めの人たちと言い換えることもできますね。

自己表現3:アーサーティブ

アサーティブとは、適切な自己表現のことです。アサーティブの特徴としては、「自分と他者のため」という思想があります。そのため、自分の主張を伝えながらも、他者のことを考えたコミュニケーションを取ることができるのです。

つまり、アサーティブは、アグレッシブ(攻撃的な自己表現)とノン・アサーティブ(非主張的な自己表現)の中間に位置すると言えるでしょう。アサーティブなコミュニケーションを取るコツに関しては、これ以降でしっかり解説していきますね。

あなたのアサーションレベルをチェック

そうすることで、あなたのコミュニケーションの対策が見えてきます。下記の2つの項目をチェックしていきますね。

  1. 自分から働きかける言動
  2. 人に対応する言動

チェック1:自分から働きかける言動

<①>自分から働きかける言動
誰かにいい感じを持った時、その気持ちを表現できますか?はいいいえ
自分の長所や成し遂げたことを人に言うことができますか?はいいいえ
自分が神経質になっていたり、緊張している時、それを受け入れることができますか?はいいいえ
見知らぬ人たちの会話の中に、気楽に入っていくことができますか?はいいいえ
会話の場から立ち去ったり、別れを言ったりすることはできますか?はいいいえ
自分が知らないこと、分からないことがあった時、そのことについて説明を求めることができますか?はいいいえ
人に援助を求めることができますか?はいいいえ
人と異なった意見や感じを持っている時、それを表現することができますか?はいいいえ
自分が間違っている時、それを認めることができますか?はいいいえ
10適切な批判を述べることができますか?はいいいえ

チェック2:人に対応する言動

<②>人に対応する言動
11人から褒められた時、素直に対応できていますか?はいいいえ
12あなたの行為を批判された時に、受け答えができますか?はいいいえ
13あなたに対する不当な要求を拒むことができますか?はいいいえ
14長電話や長話の時、自分から切る提案をすることができますか?はいいいえ
15あなたの話を中断して話し出した人に、そのことを言えますか?はいいいえ
16パーティーや催しものへの招待を、受けたり、断ったりできますか?はいいいえ
17押し売りを断れますか?はいいいえ
18注文した通りのもの(料理や洋服)が来なかった時、そのことを言って交渉できますか?はいいいえ
19あなたに対する人の好意を煩わしい時、断ることができますか?はいいいえ
20援助や助言を求められた時、必要であれば断ることができますか?はいいいえ

引用:平木典子著 PHP研究所:『図解 自分の気持ちをきちんと<伝える>技術 人間関係がラクになる自己カウンセリングのすすめ』

結果をチェックしてみる

チェック項目
  • 「いいえ」の数
  • 「はい」の数

「いいえ」の数

「いいえ」の数はいくつありましたか?「いいえ」と答えた項目は、あなたが自己表現できていない、あるいは苦手な項目です。「いいえ」が半数以上あった人は、日常生活や人間関係にやや支障を感じているかもですね。

「はい」の数

「はい」の数はいくつありましたか?「はい」と答えた項目についてもう一度チェックしてみてください。それらの項目は、あなたはあなたの意思や気持ちは大切にしていますが、相手を考慮に入れていない場合もあります。

もしも、その節がある項目に関しては◎にしておき、今後のコミュニケーションで気を付けるようにしましょう。「はい」の数が10以上であれば、あなたのアサーションレベルは、普通以上と言えるでしょう。

アサーション力を鍛える4つのスキル

では、ここからはアサーション力を鍛える4つのスキルについて解説していきます。

5つのスキル
  1. Iメッセージ
  2. DESC法
  3. 質問スキル
  4. 応酬話法

スキル1:Iメッセージ

Iメッセージとは、相手を主語にするのではなく、自分を主語にするアサーションスキルのことです。

たとえば、友達が約束の時間に遅れてきた場合、遅刻してきた相手に自分の主張を伝えるケースを見ていきましょう。

  • 非アサーティブ:「いつも遅れるんだから、もっと時間にルーズじゃない人になってよ。」
  • アサーティブ:「私は約束の時間に遅れられると、不安になるんです。次回からは時間を守ってくれるとうれしい。」

このように、主語を相手ではなく、自分にすることで、相手が自分の意見や感情に反発しにくくなり、円滑なコミュニケーションができるようになります。また、相手の立場や感情に配慮しながら、自分の意見や感情を適切に伝えることができます。

スキル2:DESC法

DESC法とは、相手を傷つけることなく、自分の主張を伝えるフレームワークのことです。

STEP

D:Describe(描写):客観的な事実を伝えます

STEP

E:Explain(説明):自分の気持ちを伝えます

STEP

S:Suggest(提案):上記の解決法を提案します

STEP

C:Choose(選択):「受け入れてもらった場合」と「受け入れてもらえなかった場合」の結果を伝えます

たとえば、友人に遅刻を治してもらいたいのであれば、下記のように伝えます。

  • 15分遅れだね
  • いつも心配しちゃうよ
  • 遅れるようであれば、そう思った時点で連絡くれると助かるな
  • そうしてもらえると、どこかの喫茶店で時間潰せるし。もしも、それが難しいなら、きちんと時間通りに来てもらいたいな。

スキル3:質問スキル

アサーションでは「質問」が非常に大切になります。なぜなら、我々は、お互い別々の枠組みで物事を解釈しているからです。

たとえば、コップの中に入っている水の量を表現する時に、人によって「少ない」と言う人、「まだある!」と表現する人もいますよね。

このように、我々は育ってきた環境の違いゆえに認識にズレが生じ、それが衝突に繋がることが多々あります。なので、質問によって相手の枠組みを理解し、お互いの勘違いを減らすことができるようになるのです。

2つの質問

質問には大きく分けて2種類存在します。

  1. 開かれた質問
  2. 閉じた質問

開かれた質問とは、「オープンクエスチョン」とも言われていて、答えが限定されていない「自由解答型の質問」のことです。たとえば、「〇〇さんはこれについてどう思いましたか?」「なぜ今のお仕事を選ばれたのですか?」などは開かれた質問になります。

閉じた質問とは、「クローズドクエスチョン」とも言われていて、「答えが限定されている」「はい、いいえの質問」のことです。たとえば、「チョコレートは好きですか?」「出身はどちらですか?」などは閉じた質問になります。これは、明確な答えが欲しい時に、使われることが多いですね。

スキル4:応酬話法

応酬話法とは、相手の発言を肯定し、自分の主張を伝える話し方のことです。

たとえば、ある人が「A」という主張をしたとする。でも、あなたは「B」だと思っているとします。この場合、多くの人たちは「いや、Bですよ!」と相手のことを尊重しない主張をしてしまうことが少なからずあります。

しかし、このような伝え方をしてしまうと、受け手は「ムカっ!」としてしまうわけです。なので、まずは自分の主張を伝える前にクッションとして「確かに、Aですよね!」と伝えてから「ただ、私はBだと思うんですよ」と主張することで、アサーティブなコミュニケーションが実現しやすくなるのです。

クッションのセリフ
  • そうですよね〜
  • おっしゃる通りです
  • 確かに
  • なるほど!そうですよね
  • 私もそう思います
  • そうおっしゃる方は多いです
  • 鋭いご指摘ありがとうございます

まとめ

本日のテーマ

アサーションスキル:効果的なコミュニケーションスキルを4つ紹介

幸福な人生を生きたいのであれば、必ずアサーションを意識するようにしましょう。なぜなら、人間関係でのストレスを大きく軽減させることができます。

我々の悩みの多くは人間関係に依存していることがほとんど。つまり、アサーションを極めることで、人間関係の悩みがなくなるので、結果幸福な人生を送ることができるようになるのです。

ぜひ、この記事を何度も読んで、アサーションを極めていきましょう。

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