こんな悩みを持っていないでしょうか?
類似性の法則とは、共通点があると、その対象に好意を寄せてしまうという心理法則のことです。聞いたことありませんか?「3つ以上共通点があると相手と仲良くなれる」なんていう噂を。たとえば、下記のような人物がいたらどうでしょうか。
きっと、「仲良くできそう!」と感じたのではないでしょうか。このように、我々は、共通点を持っているというだけで、相手に好意を感じてしまう生き物なのです。なので、今後は、共通点を意識したコミュニケーションを意識していきましょう。
この記事では、共通点の発見方法から、マーケティングに活用する方法について解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
というわけで本日は、
類似性の法則|共通点と相違点をコントロールして好意を獲得するコツ
というテーマでブログを執筆していこうと思います。
目次
類似性の法則とは
相手と共通点があると、好意を感じてしまうという心理法則
たとえば、相手が、あなたと同じ財布を持っていたとする。すると、「え!私もその財布持ってるんです!」と、一気に距離が縮まって感じがしますよね?このように、我々は、類似しているというだけで、相手に好意を感じてしまう生き物なのです。
共通点の発見は、相手から好意を獲得する上で、非常にコスパがいいコミュニケーション戦略と言えます。なぜなら、先ほども説明した通り、本能的に共通点があると感じただけで、一気に距離が縮まるからです。
世の中には、様々な好意獲得方法がありますが、共通点を発見することは、好意獲得においてダントツで即効性があります。
類似性の法則と内集団バイアス
しかし、なぜ共通点があると、我々は対象に好意を寄せてしまうのでしょうか。結論から言えば、これには内集団バイアスという認知バイアスが大きく影響しているからです。
内集団バイアスとは、自分の集団内にいる対象をひいきするという心理傾向のことで、逆に外集団バイアスとは、自分の集団外にいる対象を差別するという心理傾向のことを指します。
たとえば、自分と同じアーティストを相手が好きだったとする。すると、あなたは無意識的に、相手を「自分の属する集団の中にいる人だ!」と判断します。つまり、あなたの本能が「彼は仲間だ!」と判断し、反射的に好意を感じてしまうようになるのです。
類似性の法則の研究
類似性の法則がいかに効果的かどうかを説明するために、Donn Byrneによる「The Attraction Paradigm」(1971)という内容の論文を紹介します。
この研究では、被験者が他者との意見や態度の類似性に基づいて、その他者に対する魅力を評価することが明らかにされました。
- 被験者は、最初に自分の意見や態度を測定するためのアンケート調査に回答します。このアンケートは、さまざまなトピック(政治、宗教、社会問題など)に関する意見や態度を測定するためのものです。
- 次に、被験者は、他の(実際には架空の)参加者の意見や態度を含むプロフィールを見せられます。これらのプロフィールは、被験者の意見や態度と高い類似性、中程度の類似性、低い類似性を示すものに分けられています。
- 最後に、被験者は、プロフィールに基づいて、他の参加者に対する魅力を評価するよう求められます。
この実験の結果、被験者は意見や態度が類似している他者ほど、その人に対して魅力を感じることが明らかにされました。つまり、類似性があることで、人々は相手に対して好意や信頼感を抱きやすくなることが示唆されています。
共通点(類似性)を発見するコツ
ここでは、共通点を発見するための3つのコツについて解説していきます。
- 質問する
- 賛成する
- SNS
コツ1:質問する
共通点を発見する上で、質問をすることは非常に大切なことです。なぜなら、質問をしなければ、他者から情報を引き出すことができないからです。情報を引き出せないということは共通点も発見できないわけです。
質問をする上で大切なことは、共通点が生まれるまで深掘り続けることです。最初の質問で共通点にならなくても、質問を繰り返していくことで、必ず何かしらの共通点を発見することができます。質問をすることは、金塊を掘り起こすために、諦めずに掘り続ける作業と非常に似ていますね。
- Aさん:Bさんは何をされているんですか?
- Bさん:私は読書をすることが多いですね
- Aさん:読書をされているんですね!実は、僕も読書が趣味なんです!
コツ2:賛成する
実は、相手の意見に賛成をすることは、共通点を発見することにつながります。たとえば、「みんなビーガンになるべきだ」という主張に対して「そうですよね」と合意をしたとする。
これは、私とあなたは”ビーガンに賛成”という共通意識があるということですよね。つまり、賛成というのは、共通点であるということが言えます。
もちろん、これは相手の全ての意見に賛成しろというわけではなく、全く賛成できない意見があれば、自分の主張を伝えるのが良いでしょう。「どっちでもいいかなぁ〜」という意見については賛成しておいて損はないかと思います。
コツ3:SNS
SNSなどを効果的に使うことで、出会う前から共通点を発見することができます。たとえば、マッチングアプリには、プロフィールにあらかじめ出身、趣味、年齢などが書けますし、すごいものでは、同じ共通点を持つユーザーをAIがマッチしてくれる機能を搭載したアプリもあります。
マッチングアプリ内で、異性とマッチすると、異性とメッセージを楽しむことが出来るのですが、その際も共通点を利用したメッセージを送ることで、相手から好意を持たれる可能性を高めることができます。
- Aさん:Bさん、マッチありがとうございます!〇〇さんもダーツが趣味なんですね。どれぐらいの頻度でダーツに行かれるんですか?
- Bさん:Aさん、メッセージありがとうございます!私は最近ダーツにハマって…
類似性の法則をマーケティングに活用する方法
ここでは、類似性の法則をマーケティングに活用する方法を5つ紹介します。
- インフルエンサーマーケティング
- ターゲット顧客のニーズや価値観に合わせたコンテンツマーケティング
- 顧客レビューや口コミの活用
- 共感を呼ぶストーリーテリング
- コミュニティの構築
方法1:インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーは、フォロワーと共通の価値観や興味を持っていることが多く、類似性の法則を活用できます。
例えば、健康志向のフォロワーが多いインフルエンサーが、オーガニック食品のブランドと提携し、その製品を紹介することで、フォロワーは自分たちと同じ価値観を持つインフルエンサーが推奨する製品に興味を持ちやすくなります。
方法2:ターゲット顧客のニーズや価値観に合わせたコンテンツマーケティング
顧客の興味や悩みに対応したコンテンツを作成することで、顧客との共通点を見出し、信頼関係を築くことができます。
例えば、子育て中の親向けに、子育てに役立つ情報やアドバイスを提供するブログを運営する企業は、親たちの共感を得て、製品やサービスへの興味を喚起することができます。
方法3:顧客レビューや口コミの活用
類似性の法則を利用して、他の顧客が製品やサービスに対してどのような評価をしているかを示すことで、見込み顧客が自分たちと同じ立場の人々からの評価を信頼し、購入意欲を高めることができます。
例えば、Amazonの商品ページには、購入者のレビューや評価が表示されており、これによって顧客は他の顧客の意見を参考に製品を選ぶことができます。
方法4:共感を呼ぶストーリーテリング
顧客に共感を呼ぶストーリーを伝えることで、顧客との共通点を見出し、信頼関係を築くことができます。
例えば、自社の創業ストーリーや製品開発ストーリーを伝えることで、顧客との共通点を見出し、信頼関係を築くことができます。例えば、環境に配慮した製品を開発する企業が、環境問題に悩む創業者の想いや、製品が地球環境に与えるポジティブな影響について語ることで、同じ価値観を持つ顧客に訴求することができます。
方法5:コミュニティの構築
類似性の法則を活用して、同じ興味や価値観を持つ顧客同士のコミュニティを作り上げることができます。
例えば、特定の趣味やライフスタイルを共有する人々を対象にしたオンラインフォーラムやFacebookグループを作成し、メンバー同士で情報交換や助言を行うことができます。これにより、顧客は自分たちと同じ価値観を持つ人々とのつながりを通じて、企業やブランドに対する信頼感や愛着を深めることができます。
まとめ
類似性の法則|共通点を発見して好意を獲得する方法を徹底解説
共通点が好意獲得にものすごく大切だということは理解してもらえたでしょうか。
きっと今までは、共通点を発見する優先順位が低かったかと思いますが、今後は「まずは共通点!」と意識しながら、他者とコミュニケーションを取るようにしていきましょう。
他者から好意を獲得するのって難しい…