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新近効果とは|営業やマーケティングに活用する方法を徹底解説

新近効果とは、最後に受け取った情報が記憶に残りやすいという心理傾向のことです。

たとえば、あるお店で注文したドリンクがなかなか来なくて、嫌な気持ちになったとします。しかし、最後にお店から「大変失礼いたしました」とお詫びされると、その印象が強く残り、ポジティブな評価に変わりますよね。

このように、我々の脳は、最後に受けた方法が記憶に強化されやすい傾向があります。

しかし、なぜそのような現象が起こるのでしょうか。本記事では、新近効果の心理学的、脳科学的メカニズムや営業やマーケティングに活用する方法について解説していきます。

というわけで本日は、

本日のテーマ

新近効果とは|営業やマーケティングに活用する方法を徹底解説

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

新近効果とは

新近効果

最後に受け取った情報が記憶に残りやすいという心理傾向のこと

新近効果(recency effect)とは、心理学において、人々が最近聞いたり、観たり、経験した情報を、過去の情報よりも記憶しやすいという現象です。新近効果は、主に短期記憶に関連しており、人々が情報を処理し、評価する際に影響を及ぼします。

新近効果は、リストやシリーズの中で最後に提示されたアイテムが、最初に提示されたアイテムよりも記憶に残りやすいことを示しています。これは、最近の情報がまだ短期記憶に存在しているため、再生や評価が容易になることが理由とされています。

たとえば、プレゼンテーションや講義の終わり近くで提示された情報や、テレビ番組の最後の部分で紹介された製品が、視聴者や聞き手により強く印象づけられることがあります。この新近効果は、マーケティングや広告、教育、政治など、多くの分野で応用されています。

新近効果と対になる現象として、初頭効果(primacy effect)があります。初頭効果は、リストやシリーズの中で最初に提示されたアイテムが、中間のアイテムよりも記憶に残りやすいことを指します。両者は、人々が情報を処理する際における記憶の特性を示しており、状況やタスクによってどちらが優位になるかが変わります。

新近効果の具体例

では、新近効果の具体例をいくつか紹介していきますね。

  1. テレビ番組や映画
  2. 買い物リスト
  3. 面接やプレゼンテーション

方法1:テレビ番組や映画

テレビ番組や映画の終盤で登場する登場人物や出来事は、視聴者に強い印象を与えることがよくあります。新近効果によって、エンディング近くのシーンや登場人物の言動が記憶に残りやすくなります。

方法2:買い物リスト

買い物リストの最後に書かれたアイテムは、新近効果のために他のアイテムよりも記憶に残りやすくなります。その結果、リストの最後に書かれたアイテムを買い物時に忘れずに購入する確率が高くなります。

方法3:面接やプレゼンテーション

面接やプレゼンテーションの最後の部分で伝えられた情報や印象は、聞き手に強く印象づけられることがあります。新近効果のため、最後に話した内容や印象が評価や判断に大きな影響を与えることがあります。

新近効果の実験

1976年にアメリカの心理学者アンダーソン氏は、次のような実験を行いました。

被験者たちを、弁護士・検事・陪審員の3つに分けて、模擬裁判を行ってもらいます。その際、弁護側と検事側で、それぞれ6つの証言を用意しているのですが、その証言の順番によって、裁判の結果がどのように変わるのかを調べたのです。

  • パターン1:一方の証言を2つ出して、もう一方の証言を2つ出すということを繰り返すという方法で裁判を行った
  • パターン2:一方の証言を6つ出して、もう一方の証言を6つ出すという方法で裁判を行った

実験の結果、どのパターンで裁判を行っても、最後に証言した側が陪審員を説得することができたのです。このように、最後の印象の方が記憶に残りやすく、それが裁判の判断材料になったわけですね。

なぜ新近効果が発動するのか

新近効果が発動する理由について、心理学的および脳科学的視点から初心者にも分かりやすく説明します。

  1. 心理学的視点
  2. 脳科学的視点

心理学的視点

新近効果は、情報の提示のタイミングが記憶の強度に影響するという心理学の原理に基づいています。最近提示された情報は、短期記憶にまだ鮮明に残っており、再生や評価が容易であるため、記憶に残りやすくなります。一方、以前提示された情報は、短期記憶の容量制約や他の情報との干渉によって、記憶が薄れやすくなります。

脳科学的視点

新近効果は、脳の働きとも密接に関連しています。特に、前頭前野と海馬が短期記憶と情報の処理に関与しています。最近提示された情報は、前頭前野によって維持され、海馬によって一時的に保持されます。この過程により、新しい情報は短期記憶に鮮明に残るため、新近効果が発生します。

このように、新近効果は心理学的および脳科学的なメカニズムによって説明されます。情報が提示されたタイミングと、それが短期記憶と脳の働きに与える影響が、新近効果が発生する主な要因です。この知識を活用することで、情報伝達や学習の効果を最大限に引き出すことが可能になります。

新近効果と初頭効果

初頭効果と新近効果は、時には矛盾するように見えるものの、異なる状況や条件下で発動します。以下に、それぞれの効果が発動するケースについて説明します。

新近効果が発動するケース

  1. 短期記憶の形成
  2. 情報の更新
  3. 連続的な情報の提示

ケース1:短期記憶の形成

短期記憶に関しては、最後に提示された情報が記憶に定着しやすいことが観察されます。例えば、電話番号や指示事項を一度だけ聞いた後、すぐに思い出す場合、最後に聞いた情報がより鮮明に思い出されます。

ケース2:情報の更新

新しい情報が入手されると、それが過去の情報と置き換えられることがあります。たとえば、ニュースや天気予報を聞いた後、最新の情報が古い情報よりも記憶に残りやすくなります。

ケース3:連続的な情報の提示

情報が連続的に提示される場合(例: プレゼンテーションや講義)、リスナーは最後に聞いた情報を最も鮮明に記憶しています。これは、短期記憶が最後に聞いた情報を保持しやすいことが原因です。

初頭効果が発動するケース

新近効果

最初に触れた情報が記憶に強化されやすいという心理傾向のこと

  1. 学習や情報の提示が一度に行われる場合
  2. 長期記憶の形成
  3. 第一印象

ケース1:学習や情報の提示が一度に行われる場合

被験者に一度に多くの情報を提示する実験(例: 単語リストや数字リスト)では、最初に提示された情報が記憶に定着しやすいことが観察されます。

ケース2:長期記憶の形成

長期記憶を形成する際、最初に経験した事象や学んだ情報は、後に学んだ情報よりも記憶に定着しやすくなります。たとえば、最初に覚えた外国語の単語やフレーズは、後に学んだものよりも記憶に残りやすいです。

ケース3:第一印象

人間関係において、第一印象は非常に重要であり、その後の交流に大きな影響を与えます。初対面の人に対して、最初に抱いた印象がその後の評価に影響を与えることが多いです。

新近効果を営業に活用する方法

では、ここからは、新近効果を営業に活用する方法をいくつか紹介していきます。

  1. 強烈な印象を与える結論
  2. 定期的なフォローアップ
  3. 特別オファー

方法1:強烈な印象を与える結論

プレゼンテーションや商談の最後に、強烈な印象を与える結論や締めくくりを用意することで、新近効果を活用できます。この戦略により、顧客がプレゼンテーションの最後に聞いた情報を強く記憶し、ポジティブな印象を持ちやすくなります。

たとえば、ある企業が提案する新しいソフトウェアソリューションのプレゼンテーションでは、最後に顧客が得られる大幅なコスト削減や業務効率の向上を強調し、締めくくりとしてインパクトを与えます。

方法2:定期的なフォローアップ

顧客とのコミュニケーションで新近効果を活用するために、定期的なフォローアップや情報提供を行うことが有効です。フォローアップを行うことで、顧客は最近の情報を記憶し、営業マンや商品に対する関心が持続します。

たとえば、営業マンが、見込み客に対して定期的に業界の最新情報や製品アップデートを提供するメールを送信し、顧客との関係を維持し続けます。

方法3:特別オファー

限定時間の特別オファーは、新近効果を利用して顧客の購買意欲を刺激する方法です。顧客は、最後に提示された情報(この場合は特別オファー)を強く記憶し、購入に至る可能性が高まります。

たとえば、営業マンが、商談の最後に期間限定の割引や特典を提示することで、顧客がそのオファーを鮮明に記憶し、迅速な決断を促すことができます。

新近効果をマーケティングに活用する方法

では、ここからは、新近効果をマーケティングに活用する方法をいくつか紹介していきます。

  1. リターゲティング広告
  2. メールマーケティングのタイミング
  3. SNSでの定期的なコンテンツ投稿

方法1:リターゲティング広告

リターゲティング広告は、訪問者がウェブサイトを離れた後も、その訪問者に対して広告を表示し続ける手法です。新近効果を利用することで、顧客が最近見た商品やサービスに対する興味を持続させ、購入に至る可能性を高めます。

たとえば、あるオンラインショップが、訪問者が閲覧した商品に関連するリターゲティング広告を展開し、その商品に対する関心を維持させ、購入を促します。

方法2:メールマーケティングのタイミング

メールマーケティングにおいても、新近効果を活用することができます。タイミングを考慮してメールを送信し、顧客が最近受け取った情報に基づいて行動を起こしやすくなるように配慮します。

たとえば、ある旅行会社が、旅行シーズンの直前に顧客に向けて旅行パッケージの情報や特典を提供するメールを送信し、顧客の興味を引き付け、旅行予約を促します。

方法3:SNSでの定期的なコンテンツ投稿

SNSでの定期的なコンテンツ投稿は、新近効果を活用したマーケティング手法です。フォロワーが最近見た情報に基づいて行動を起こしやすくなるため、ブランドの認知度やエンゲージメントを高めることができます。

たとえば、あるファッションブランドが、新商品の投稿をインスタグラムで定期的に行い、フォロワーが最新のトレンドや商品情報を継続的にチェックし、購入意欲を刺激します。

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まとめ

本日のテーマ

新近効果とは|営業やマーケティングに活用する方法を徹底解説

新近効果は、販売戦略において、ものすごく効果的な心理法則になります。最後の印象を意識するだけで、あなたの営業・マーケティングは大幅な変化を遂げることでしょう。

まだ本記事で紹介した手法を取り入れていない方は、すぐにでもあなたの販売戦略に活かすようにしましょう。

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