ゴルディロックス効果とは|相手を誘導する選択の心理学

ゴルディロックス効果(松竹梅の法則)とは、「真ん中」が選ばれやすいという心理効果のことです。

たとえば、あなたは「カメラ」を購入しようとしています。

性能などにもよると思いますが、下記の中からだったらどのカメラを選びますか?

3種類のカメラ
  • 5万円の高性能のカメラ
  • 3万円の無難なカメラ
  • 1万円の必要最低限の機能が搭載されたカメラ

おそらく「3万円のカメラ」を購入しようと思ったのでは?

このように、われわれには、無意識に「真ん中」を選んでしまう傾向があるようです。

しかし、なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか?

というわけで本日は、

本日のテーマ
  1. ゴルディロックス効果とは
  2. ゴルディロックス効果の具体例
  3. ゴルディロックス効果をマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆していこうと思います。

ゴルディロックス効果とは

ゴルディロックス効果

「真ん中」が選ばれやすいという心理効果

ゴルディロックス効果を使った戦略を「松竹梅戦略」といいます

ちなみに、「松・竹・梅」の選ばれやすさは、「2:5:3」といわれています。

ゴルディロックス効果の由来

「3匹のくま」という童謡を知っているでしょうか?

この動揺に出てく少女の名前がゴルディロックスということから、「ゴルディロックス効果」と名付けられました。

ある日、「小・中・大」の3匹のくまがいました。

(くまの家には「小・中・大」に別れたベット、椅子、お皿などがあります)

そんなある日、くまたちはスープを作り、それがちょうどいい温度になるまで、外へ散歩に出かけることにしました。

そんな時、ゴルディロックスという金髪の少女がちょうどくまのお家の前を通りかかりました。

ダメだと分かりながらも、好奇心からくまのお家に入ると、テーブルの上には美味しそうなスープがあります。

あまりにも美味しそうだったので、中くらいの椅子に座り中くらいのサイズのお皿のスープを飲み干しました。

お腹がいっぱいになったゴルディロックスは、中くらいのベットで眠りについてしまいます。

そして、くまが帰って来て、お互いびっくりし、ゴルディロックスは家を飛び出しましたとさ。

ゴルディロックス効果の具体例

ではいくつか具体例をみていきましょう。

例1:マクドナルドのポテト

マクドナルドのポテトには「S・M・L」という3種類ですよね。

例2:吉野家の牛丼

吉野家の牛丼の量は「並・大盛り・特盛」という3種類ですよね。

例3:お正月のおせち料理

おせち料理を自分で頼んだことがある人は分かると思いますが、多くは「松・竹・梅」という表記になっています。

ゴルディロックス効果の実験

では、1980年代の古典的な実験を紹介します。

実験:1980年代のもの

被験者に、一眼レフカメラカセットレコーダーのカタログをみてもらいます。

カタログには、説明書き写真と一緒に価格が掲載されているのですが、それを見てもらい被験者に下記の指示をしました。

その中からもしも買うとしたら、これが欲しいと思うモデルをカメラとレコーダーから一つずつ選んでください

実験の結果

結果、選択肢が2つしかない場合、「高いモデル」と「安いモデル」を選ぶ比率が半分半分となりました。

しかし、この選択肢に「さらに高額のモデル」を加えると、

被験者の2/3が中間価格となったモデルを選び、「一番高いモデル」と「一番やすいモデル」が半々となりました。

なので、もしも選択肢を2つしか用意していない場合は、もうひとつ選択肢を用意することがオススメです。

ゴルディロックス効果はなぜ発動するのか

4つの心理学
  • アンカリング効果
  • 損失回避
  • 代表性ヒューリスティック
  • 「3」が大好き

心理学1:アンカリング効果

たとえば、「6万円で提供します」と言われるよりも、「8万円(アンカー)のところを6万円で提供します」と言われた方が安いと感じてしまいますよね?

つまり、選択肢を3つ用意することで、

一番高額の商品がアンカー(基準)とすれば「安い!」と判断され、一番安い商品がアンカー(基準)となれば「品質が高い!」と思われるようになるのです。

心理学2:損失回避

たとえば、選択肢が2つしかなかった場合を考えてみてください。

  • 高額のモデル
  • 低額のモデル

この場合、それぞれにデメリットがあることが分かるでしょうか?

  • 高額のモデル(性能は優れているけど、価格が高い
  • 低額のモデル(価格は安いけど、性能は劣る

つまり、どちらを選んでも損をしてしまうという結果になるわけです。

なので、人には「損をしたくない!」という欲求が強く働くため、どちらの選択肢も選ばないという結果となってしまうのです。

なので、選択肢を2つしか用意していないのであれば、もう一つ選択肢を増やすことをオススメします。

心理学3:代表性ヒューリスティック

たとえば、本を読んでいる人を見て「あの人は頭が良いに違いない!」と思ったり、低身長の人がスポーツをしていると聞くと「体操選手なのかな?」と想像したりします。

では「ゴルディロックス効果」と「代表性ヒューリスティック」にはどのような関係があるのでしょうか?

それは、直感で「真ん中=無難」と判断するところにあります。

たとえば、下記の3つの商品が存在しているとする。

3つの商品
  • 高額商品
  • 中額商品
  • 低額商品

この場合、中間商品を直感で「リスクが少なそう!」と判断しているのです。

これは、先ほどの「損失回避」と関連しているところがありますね。

心理学4:「3」が大好き

われわれは「3」という数字が大好きです。

それを証拠に日本には「3」にまつわる様々なコトワザがあったりします。

たとえば、「三度目の正直」「早起きは三文の徳」「仏の顔も三度まで」など、「3」にまつわるコトワザを探せばいくらでも出てきます。

他にも、こんなコトを聞いたことはありませんか?

具体例は3つ出すようにしましょう!

実は、これって科学的にも正しかったりします。

実験:カリフォルニア大学スーザン・シュー

手順1

被験者に、新商品のシリアルを3つのパターンで評価してもらいます。

 3つのパターン
  1. アピールポイントを2つ伝えたパターン
  2. アピールポイントを3つ伝えたパターン
  3. アピールポイントを4つ伝えたパターン

手順2

その際、「従来品よりも〜」という形の4つのアピールポイントをごちゃ混ぜにして、それらをランダムに選択します。

シリアルのアピールポイント
  • よりヘルシー
  • より味が良い
  • より歯触り感アップ
  • より高品質

実験の結果

被験者は2つでも4つでも評価はいまいちで、3つの時に一番高い得点を付ける傾向がありました。

この実験の面白いところは、どのアピールポイントだったか?は関係なく、あくまでもアピールする数が重要だということですね。

実験の考察

なぜなら、2つアピールした場合には「なんか物足りない…」と思われてしまい、4つアピールした場合には「クドイ…」と思われてしまうからです。

このように、「3」がちょうどいい数字なのです。

動画にしました

ゴルディロックス効果をマーケティングに活用する方法

マーケティングに活用する方法
  1. 決定回避の法則
  2. 価格の順番
  3. 価格の比率
  4. 価格の位置

方法1.決定回避の法則

なので、やはり「3」という数字がオススメになります。

実験:シーナ・アイエンガー

あるお店に、2つのジャムの試食コーナーを設けます。

2つの試食コーナー
  • 6種類のジャムが置いてある試食コーナー
  • 24種類のジャムが置いてある試食コーナー

そして、それぞれの試食コーナーで、どれくらいの買い物客がジャムを購入するのか? を調べました。

>>実験の結果
買い物客の立ち寄り率
  • 24種類→60%
  • 6種類→40%
買い物客の購入率
  • 24種類→3%
  • 6種類→30%

>>実験の考察

買い物客の立ち寄り率を高めたいのであれば、種類を豊富にするべきということが分かりますね。

なぜなら、種類が豊富な方が、買い物客の注意を惹きつけることができるからです。

しかし、あまりにも種類が豊富すぎると、決定回避が発動してしまい、購入率が低下してしまいます。

なので、購入率を高めたいのであれば、種類は最小限に抑える必要があると言えるでしょう。

上記の実験では、購入率に10倍もの差がついているというのは、そのことを証明していると言えるでしょう。

マジカル・ナンバー

プリンストン大学心理学教授であるジョージ・ミラー氏は、1956年の論文の中で、われわれが処理できる情報の限界は「7±2」と発表しています。

つまり、これを超えてしまうと、選択回避の法則が働いてしまい、売上を低下させてしまうことにつながるということです。

たとえば、「お使い」を頼まれた時、どれくらいの数を暗記できるでしょうか?

お使いの内容
  • お魚
  • ねぎ
  • じゃがいも
  • 人参
  • ピーマン
  • 電池
  • トイレットペーパー
  • サランラップ

これでもだいぶ厳しいと思いますが、これ以上になるとメモしますよね?

2001年にミズーリ大学の心理学教授ネルソン・コーワンが、本当のマジカルナンバーは「4±1」と提唱しています

方法2.価格の順番

一番高い金額から見せるようにしましょう。

なぜなら、前述した「アンカリング効果」の影響を使うことができるからです。

なので、見せる順番は下記のような感じです。

見せる順番
  • 6万円
  • 4万円
  • 3万円

すると、6万円の商品がアンカー(基準)となるので、「安い!」と感じさせることができるようになります。

方法3.価格の比率

選択肢を3つのした場合の理想的な価格の比率は「6:4:3」といわれています。

たとえば、テレビを販売するのであれば、下記の割合にしましょう。

価格の比率
  • 6万円
  • 4万円
  • 3万円

価格に極端にムラがあると、いくら真ん中に商品を設置したとしても、選ばれませんので、注意するようにしましょう。

方法4.「横」よりも「縦」に配置

価格を見せる際は、横に配置するのではなく、縦に配置するようにしましょう。

なぜなら、人は「上」にあるものを「高額なモノ」、「下」にあるものを「低額なモノ」と一瞬で判断する性質があるからです。

これは、代表性ヒューリスティックによる現象ですね。

×横の配置

横の配置

6万円→4万円→3万円

◯縦の配置

縦の配置
  • 6万円
  • 4万円
  • 3万円

このように、視覚情報も意識するようにしましょう。

\\おすすめ心理学図書//

まとめ:ゴルディロックス効果

では最後にまとめましょう。

本日は、

本日のテーマ
  1. ゴルディロックス効果とは
  2. ゴルディロックス効果の具体例
  3. ゴルディロックス効果をマーケティングに活用する方法

というテーマでブログを執筆しました。

ゴルディロックス効果は、誰でも簡単に使えるにも関わらず、強力な影響力を持つマーケティング戦略です。

なので、あなたの販売戦略の中に必ず導入しましょう。

そのためにも、まずは商品・サービスを3つ用意することが大切ですね。

もしも、その他の心理テクニックについて知りたい方は、下記の記事なども参考にしてもらえればと思います。

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